(※写真はイメージです/PIXTA)
時給1,900円、中学生の娘がいる共働き家庭
リエさんは42歳。会社員の夫と中学生の娘との3人暮らしです。自身は派遣社員として都内の企業で事務職に就いており、時給は1,900円。1日8時間、月20日働けば、額面の月収は約30万4,000円です。夫婦の世帯年収は約900万円あります。
現在の派遣先で働き始めて2年ほど。職場の人間関係に大きな不満はなく、社員とも普通に会話をしています。ただ、気になっていることが一つありました。正社員の結婚や出産、退職などがあるたびに回ってくる「集金」です。最初は、同じ部署の社員が結婚したときでした。
「○○さんが結婚するので、部署のみんなでお祝いを贈ります。1人2,000円お願いします」
リエさんも普段から話す社員だったため、そのときは特に疑問を持たず2,000円を渡しました。
ところが、その後も集金は続きます。
社員に子どもが生まれれば出産祝いとして1,000円。異動する社員には500円。退職する社員へのプレゼント代として1,000円……。
「一つ一つは大した金額じゃないんですよ。私も最初は『まあ1,000円くらいなら』と思っていました」
しかし、人数の多い部署です。ある年に振り返ってみると、結婚や出産、異動、退職などで払った金額は1万円近くになっていました。送別会や歓迎会に参加すれば、その会費は別です。
「まさに、ちりつもだよなあって。1,000円だから気にしない、2,000円だから払う、を繰り返していたら、それなりの金額になっていました」
「派遣なのに、お祝いのときだけ“みんな”?」
リエさんが徐々に引っかかるようになったのは、金額だけではありません。集金の連絡は毎回、「部署のみんな一律でお願いします」という形で回ってきます。リエさんは派遣先の職場で働いていますが、雇用契約を結んでいるのは派遣元企業です。派遣先から賞与が出るわけでもありません。
「普段は『派遣さん』という立場なのに、お祝いのときになると急に“部署のみんな”なんだな、とは思います」
もちろん、正社員の同僚を祝いたくないわけではありません。仲のいい人なら、自分でプレゼントを贈りたいと思うこともあります。リエさんがモヤモヤしているのは、自分で「参加するかどうか」を決める余地がほとんどないことでした。