高齢になり、安心と快適さを求めて「高級老人ホーム」へ入居する人は少なくありません。しかし、高額な費用を払ったからといって、必ずしも思い描いていたような“手厚いケア”が受けられるとは限らないのが現実です。本記事では、入居一時金3,000万円を支払って高級老人ホームに入居した74歳女性の事例をもとに、元介護施設職員のFPの武田拓也氏が入居後に後悔しないための施設選びのポイントについて解説します。※本記事に掲載している事例は、プライバシー保護および情報の一般化のため、実際の相談事例をベースに一部の数値や設定を変更・再構成したモデルケースです。
(※写真はイメージです/PIXTA)
ここは高級老人ホームですよね?〈入居金3,000万円〉を払った74歳女性、夜のナースコールで「こんなはずじゃなかった」と失望した理由【元介護職員のFPが解説】
「素晴らしい設備」だけに目を奪われない…安心なシニアライフを手に入れる鍵
ヤヨイさんは娘に相談し、困った出来事を記録することにしました。呼び出した日時、用件、応答や訪室までのおおよその時間、スタッフの発言。その記録をもとに、娘と一緒に施設長へ相談します。
「夜間のトイレ介助などを安心してお願いしたいです。待つ必要があるときは、状況を説明してもらえませんか」と伝えたところ、施設側は当日の対応を確認し、夜勤の人数や看護師への連絡方法を説明しました。
高級老人ホームは、ハード面や食事、アクティビティなど魅力的な要素が数多くあります。しかし、日々の安心を支える最大の要素は「人(スタッフ)」です。
ヤヨイさんはその後、施設長やケアマネジャーとの定期面談の場で落ち着いて自分の思いを伝え、施設側も夜間の巡回ルートや接遇マナーの再研修を行うなど、少しずつ改善への歩み寄りが始まりました。
大切なのは「ホームの費用を払い続けられるか」と、その費用で「どのような暮らしを得られるか」を、あわせて考えることです。
入居前の段階で「素晴らしい設備」だけに目を奪われず、「現場のサポート体制や人の動き」をしっかり見極めることが快適で安心なシニアライフを手に入れる鍵となります。
武田 拓也
元介護施設職員/AFP
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