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「これだけ働いてきたのに…」年金月14万円、72歳男性の不満
山田誠さん(72歳・仮名)は、年金月14万円で賃貸アパートに一人暮らしをしています。高校卒業後に製造会社へ就職し、定年まで勤め上げました。退職後も再雇用で働きましたが、70歳を迎えたころ、膝の痛みが悪化。長時間立ち続ける仕事を続けるのが難しくなり、退職しました。
「働けるなら働きたいですよ。でも、膝が痛くて、以前のような仕事はできません。年齢のこともあって、次の仕事が簡単に見つかるとも思えないんです」
独身で子どもはおらず、生活費を分担できる家族はいません。現役時代は給料の一部を貯蓄に回し、老後に備えてきました。定年まで勤めれば、年金と貯蓄で何とか暮らせると考えていたのです。
しかし、年金だけの生活が始まると、家計に余裕はありませんでした。家賃は月5万円台。年金から支払うと、残りは9万円ほどです。食費や光熱費、通信費、日用品代に加え、通院費もかかります。
「スーパーでは安いものを探しますし、外食もほとんどしません。服も必要になってから買います。それでも、毎月余裕があるわけではありません」
総務省『消費者物価指数』によると、2025年の総合指数は前年比3.2%上昇しました。食料品など日常の支出が増える一方、年金額の改定が物価上昇と同じ割合になるとは限りません。年金を主な収入とする高齢者にとって、値上がりは家計を圧迫する要因となっています。
山田さんは、毎月の支出をノートに記録しています。電気の使い方にも気を配り、買い物では必要なものだけを選びます。それでも、家賃を自分の都合で下げることは難しく、食費にも削れる限度があります。
「給料をもらっていたころなら、残業をして収入を増やすこともできました。今は年金だけ。働きたくても体がついていかない。少しは貯金がありますが、病気や急な出費を考えると、簡単には使えません」
山田さんの不満は、ぜいたくができないことだけではありません。長年働き、保険料を納めて老後に備えてきたのに、退職後も支出を切り詰め続けなければならない。その現実に納得できないのです。
「老後は少しくらい好きなことができると思っていました。旅行に行くどころか、急な出費があるだけで不安になります。昔は真面目に働け、そうしたら老後は保障する、みたいに言っていたのに……こんなの国民をバカにしてますよ! 」