結婚式の準備は、これから夫婦になる2人が、互いの価値観や家族との関係を見つめ直す機会にもなります。国立社会保障・人口問題研究所が2026年9月に公表した「第17回出生動向基本調査」によると、18~34歳の未婚者のうち「いずれ結婚するつもり」と回答した人は男性75.1%、女性77.8%で、いずれも前回調査から減少しました。一方、結婚の利点として「愛情を感じる人と暮らせること」を挙げる割合は増加しています。34歳のナナさん(仮名)は、結婚式の準備中、婚約者の母親から招待客を減らすよう求められたことをきっかけに、結婚そのものを見直すことになりました。
「息子に恥をかかせる気?」結婚式の招待客の人数差に難癖…66歳義母が暴走!34歳女性が「キャンセル料120万円」を払ってでも婚約破棄したワケ (※写真はイメージです/PIXTA)

ついにドレス選びにまで口を出してきた義母

招待客の問題が残るなか、ナナさんはウェディングドレスの試着へ。当初は自分の母親と行く予定でしたが、ケンタさんの母親も同行したいと申し出たため了承しました。

 

ところが試着が始まると、母親はデザインや露出について次々と意見を述べました。ナナさんが気に入ったシンプルなドレスには難色を示し、レースや刺繍の華やかなドレスを勧めてきました。ケンタさんの母親が選んだドレスを見てナナさんは、「そう言えば、子どもの頃にテレビで見たダイアナ妃がこんなドレスを着ていたなあ」と思いました。結局、その日は何も決められませんでした。

 

ケンタさんに話しても、母親は昔から服装にこだわるのだと笑うだけ。招待客の件も、母親は一度言い出すと聞かないので、式が終わるまでうまくやってほしいと頼まれました。しかし、式が終わっても母親との付き合いは続きます。住まいや家計、働き方などを決めるたびに自分が譲歩を求められるのではないか。不安が膨らみました。

 

交際中は長所だと思っていたケンタさんの穏やかさも、意見の対立を避けていただけではないかと感じ始めます。ナナさんは彼が母親を大切にすることを否定したいわけではありません。ただ、意見が違うときには、夫婦になる2人で話し合いたかったのです。

 

国立社会保障・人口問題研究所が2026年9月に公表した「第17回出生動向基本調査」では、18~34歳の未婚者のうち「いずれ結婚するつもり」と答えた人は男性75.1%、女性77.8%で、前回から減少しました。一方、結婚の利点に「愛情を感じる人と暮らせること」を挙げる割合は増加しています。

 

ナナさんも穏やかな家庭を築くつもりでした。しかし結婚式のことさえ2人で決められない状況に、自信を失っていったのです。

キャンセル料120万円。それでも婚約破棄を決断

挙式約3カ月前、ナナさんは婚約解消を申し出ました。ケンタさんは驚き、招待客もドレスも好きに決めていいと説得しましたが、もはや個々の希望の問題ではありませんでした。

 

大きな負担になったのが式場のキャンセル料です。手配済みの費用などを含め、提示額は約120万円。結婚資金として貯めてきたお金を、式を挙げずに失うことになります。母親は、婚約破棄を申し出たナナさんが全額負担すべきだと主張。しかしケンタさんは2人のやり取りをボーッと見ているだけで、母親を止めませんでした。その姿に、ナナさんは決断が間違っていなかったと確信したそうです。

 

結局、ナナさんはこれ以上の話し合いを避け、自分の貯蓄から約120万円を支払いました。

 

「もちろん120万円は痛かったです。でも、あのまま結婚していたら、もっと大きなものを失っていたかもしれない。そう考えると、120万円で済んでよかったと思っています」

 

婚約破棄については、ナナさんの両親も驚いたものの、事情を聞いて娘の決断を尊重してくれたそうです。また、結婚式に招待する予定だった友人たちも、「結婚する前にわかってよかった」と口をそろえたといいます。

結婚前に確認したい「2人で決める」こと

公益社団法人日本ブライダル文化振興協会は、式場契約時にキャンセル料の発生時期や条件を確認するよう呼びかけています。実際の負担額は式場や解約時期などによって異なり、婚約破棄を申し出た側が当然に全額負担するわけでもありません。

 

今回、ナナさんが問題にしたのは、母親の意見そのものではなく、ケンタさんと意見の違いを解決できなかったことです。結婚後は家計や住まい、親族との付き合いなど、数多くの判断が必要になります。相手や親と意見が違ったときに話し合い、2人で結論を出せるか。結婚準備は、それを確かめる機会にもなるのではないでしょうか。

 

 

 

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