「生活保護は働けない人が受けるもの」。そう思い、家計が苦しくても相談をためらっていませんか。子育てと仕事を一人で担うひとり親家庭では、働く時間を増やしたくても簡単には増やせない事情があります。パートの手取り月12万円で子ども2人を育てる38歳女性のモデルケースを通じて、働きながら生活保護を利用できるケースや児童扶養手当との関係、相談時に伝えたいポイントなどを、行政書士・社会保険労務士の吉本翼が解説します。※本記事の人物・会話は、制度を説明するための架空のモデルケースです。
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「もっと働けば?」と言われても、増やせない勤務時間
38歳のAさんは、10歳と7歳の子どもを育てるシングルマザーです。離婚後、スーパーでパート勤務を続けていますが、給与の手取りは月12万円ほど。養育費の支払いは途絶えており、児童扶養手当と児童手当を生活費に充てています。
家賃は月6万円。食費や光熱費、子どもにかかる費用を支払うと、ほとんど余裕はありません。靴の買い替えや学校で必要なものの購入が重なる月には、わずかな貯金を取り崩しています。
勤務時間を延ばせば、収入は増えるかもしれません。しかし、学童保育の迎えがあり、夜間や休日に子どもを預けられる親族も近くにいません。子どもの発熱で仕事を休むと、有給休暇で対応できない場合はその月の給与は減ってしまいます。
「働いている私が、生活保護なんて受けられないですよね」
そんな思い込みから、Aさんは相談に踏み出せずにいました。