長期投資を成功させるための「3つ」のアプローチ

周囲のノイズに惑わされず、新NISAの仕組みを活用して長期投資を軌道に乗せるためには、根拠に基づいた以下の3つの具体的な考え方を導入することが重要です。

1.小さな成功体験

5年間で50万円から100万円規模の「小さな成功体験」を一度経験することです。 たとえば、毎月5万円を5年間コツコツと積み立てると、投資元本はトータルで300万円になります。これを年利5%で運用できれば約340万円、年利10%であれば約380万円へと成長します。

5年間という現実的なスパンを通じて、瞬間的な急騰ではなく、時間の経過とともに確実に数十万円単位で資産が増えていく経験を積んだ投資家は、その後に一時的な下落局面が訪れても決して動揺して売却することはありません。この最初の成功体験を得ることが、投資継続のカギとなります。

2.現金の保有

2つ目は、投資額の最適化だけでなく「十分な現金保有」を優先することです。

投資を途中で断念する直接の原因は、必ずしも株価の暴落や投資家のメンタルの弱さだけではありません。日常の生活費や突発的な出費に対する現金が不足した結果、保有している投資信託を売却せざるを得ない状況に追い込まれるケースが多々あります。

長期投資を安全に行うためには、最低でも生活費の6ヵ月分から1年分に相当する現金を確保し、これに手をつけない前提で、残りの余剰資金のみを投資に回す体制を維持することが不可欠です。

3.未来目線で投資する

3つ目は、目線を現在の価格推移ではなく「5年、10年先の将来」に固定することです。

口頭では「長期投資」と主張しながら、日々の細かな株価の変動に一喜一憂している人は非常に多いです。今日明日の増減に一喜一憂するのをやめ、意識的に「5年後、10年後には確実に成長している」という長期的な視野を持ち続けることが、余計な感情に流されずに資産を育て上げる最良の方法といえます。

新NISAを利用した長期投資は、巷で煽られているほど難しいものではありません。むしろ、誰でも容易に実行できる合理的な行動です。

統計データの不正確な解釈や市場のノイズに惑わされることなく、しっかりとした現金の確保と長期的な視点を持つことで、誰でも確実に資産を増やしていくことが可能です。日々の値動きから距離を置き、将来の健全な資産形成を目指して着実に歩みを進めていきましょう。

鳥海 翔
株式会社Challenger 代表取締役
FP(ファイナンシャル・プランナー)/投資家

※本連載は、株式会社Challenger 代表FP(ファイナンシャル・プランナー)で投資家の鳥海翔氏のYouTube動画を再編集したものです。
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