大きな声では言えません。でも…

「ウチの孫、全然可愛くないんです。本当に」

そう告白するのは、43歳の娘と小学2年生の孫(男の子)をもつトモコさん(仮名/69歳)です。

トモコさんは十数年前に夫を病気で亡くし、現在は遺族年金と自身の国民年金(月約12万円)を受給しながら一人で暮らしています。

世間では、孫に対してお金や時間を費やすシニア世代の姿が微笑ましく取り上げられることも少なくありません。しかし、トモコさんにとって、隣県に住む娘と孫の存在は、今やストレスの種でしかないといいます。

トモコさんが世の中の“孫信仰”を真っ向から否定したくなる背景にはなにがあったのでしょうか。

孫が可愛くないのは娘夫婦のせい?

「孫がとにかくわがままで……。娘夫婦の教育方針なのか、孫のことを絶対に叱らないんですよ」

娘いわく、子どもの感受性を育むために「叱らない育児」を実践しているとのこと。しかしトモコさんの目には、それが単なる「しつけの放棄」にしか見えません。

たとえば実家にやってきても、土足のままソファに飛び乗る、大声で奇声をあげる、トモコさんが大切にしている置物を乱暴に扱う。それを見かねたトモコさんが「こら、危ないでしょ」と注意しても、娘は「お母さん、怒らないでよ」と言いながら、スマホをいじって放置するばかりだといいます。

孫のわがままはさらにエスカレート

帰省のたび「おばあちゃん、おこづかい!」とせびる孫に、トモコさんはいつも5,000円を渡していたそうです。月12万円の年金暮らしにとって、5,000円は決して軽い出費ではありません。それでも、少しでも喜んでくれるならと無理をして捻出していたそうです。

しかし、前回の帰省時はちょうど年金支給日の直前だったこともあり、トモコさんの手元にはあまり余裕がありませんでした。そこで申し訳ないと思いながらも、「今日はこれで我慢してね」と、ポチ袋に1,000円札を入れて孫に手渡したそうです。