総務省『家計調査 貯蓄・負債編』の最新調査の結果が発表となりました。今回は、都道府県ごとの貯蓄額をみていきます。なお本調査は原則として市区町村単位で行われていますが、本記事では便宜上、すべて都道府県名に置き換えて解説しています。
【最新・都道府県貯蓄ランキング】1位と47位で「2,000万円」の残酷な格差…年収が低くても「ガッツリ貯まる」堅実な3つの地域とは? (※写真はイメージです/PIXTA)

最新家計調査にみる「投資で資産を増やす」日本人の姿

まずは全国的な傾向から押さえておきましょう。二人以上の世帯における2025年の全国平均貯蓄額は、2,059万円に達しています。これは、昨年(2024年)の1,984万円から75万円の増加にあたります。

 

これに対して、全国の平均年間収入は681万円です。昨年の656万円から順調に伸びてはいるものの、平均的な日本の家庭は、依然として世帯年収の約3倍にあたる額をしっかりと蓄えている計算になります。

 

その内訳を昨年と比較しながら詳しく見てみましょう。いつでも引き出せる通貨性預貯金が710万円(昨年692万円)、定期性預貯金が511万円(昨年538万円)と、両者で過半数を占めており、現金主義の根強さが目立ちます。

 

その一方で、有価証券は昨年の377万円から大きく飛躍し、440万円まで増加。貯蓄額全体の増加分である75万円のうち、実に63万円を有価証券の伸びが占めています。投資への意識の確かな高まり、そして昨今の株高の影響を感じさせます。

 

さらに年間収入と貯蓄額の関係についてみていきます。収入が多ければ多いほど、貯蓄も比例して増えていく――ところが、実際のデータはその仮説とは異なる傾向を示しています。たとえば年間収入が「1,000万円〜1,250万円」という高所得層を見てみましょう。彼らの平均貯蓄額は1,985万円となっており、全国平均を下回っているという結果に。

 

この収入帯は世帯主の平均年齢が52.2歳であり、まさに教育費の負担がピークを迎える時期です。さらに1,310万円もの多額の負債を抱えているデータもあり、高収入であってもなかなか貯蓄に資金を回せていないという、リアルな家計の苦労が透けて見えます。