一般財団法人高齢者住宅財団「高齢者の住宅資産の循環活用に関する検討調査(令和5年)」によると、老後の生活資金確保やバリアフリー化を目的に、60代の約4割が住み替えを意識、または実施しているそうです。こうしたなか、広くて手に余る一軒家から、娘家族の住む街の駅近マンションに引っ越した70歳夫婦は、とある理由から住み替えを後悔していました。いったいなぜなのか、詳しくみていきましょう。
(※写真はイメージです/PIXTA)
引っ越しなんてしなきゃよかった…「地方の庭付き一軒家」から「都市部の駅近マンション」に住み替えた、年金月26万円・70歳夫婦の後悔
■生活の質を「前期」と「後期」に分けて考える
厚生労働省「健康寿命の令和4年値について」によると、男女の「健康寿命」と「平均寿命」は下記のとおりです。
■健康寿命
・男性:72歳
・女性:75歳
■平均寿命
・男性:81歳
・女性:87歳
健康寿命までを「前期」、その後、医療や介護が必要になる時期を「後期」と位置づけると、前期と後期では住まいに求める条件が大きく変わるのではないでしょうか。
前期はたしかに利便性が優先されますが、後期はバリアフリー環境や病院の近さなど、医療や介護へのアクセスのしやすさが優先されます。
■老後資金の使い道は分散させる
テルオさん夫婦は、年齢的な理由と潤沢な資金があったことから、住宅ローンを組まずにマンションを購入しました。しかしその結果、手元資金を大きく減らすことになりました。
順調に生活できれば問題はありませんが、健康寿命を過ぎた「後期」には、医療費や介護費が増えるリスクが高まります。
そのため、定年後に住宅を購入する際は、老後資産の総額から「生涯の生活費」と「予備費(1,000万円程度)」を確保したうえで、購入予算を決めることが重要です。
定年後の住み替えを検討する際には、気に入った住まいを選ぶだけでなく、「老後の生活に必要なお金をどれだけ手元に残しておくか」を優先することで、理想と現実のギャップを埋めることができるでしょう。
山﨑 裕佳子
FP事務所MIRAI
代表
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