家を出て独立した子どもが、ワケあって実家に舞い戻ってくるというのはよくある話。しかし、年金暮らしの両親へ与える経済的・身体的負担は看過できないものがあるようです。60代夫婦と29歳息子の事例をとおして、親子関係の摩擦を極力回避するための具体策をみていきましょう。
お前の会社、何連休あるんだ?…年金月25万円の60代夫婦、GW終了後も実家に居座る29歳長男に“帰ってアピール”→息子が笑顔で告げた「まさかの事実」
GWが終わっても帰らない息子…なぜ?
ヨシオさん(仮名:68歳)とヤエさん(仮名:69歳)夫婦には、長女(40歳)、二女(37歳)、長男(29歳)の3人の子どもがいます。上2人の娘たちは結婚して隣の市で、長男は就職を機に都内で暮らしていました。
ヨシオさん一家は仲が良く、毎年のゴールデンウィークには家族全員が集まり、実家で過ごすのが恒例です。
今年のGWも、長女、二女が連休中日に家族を伴ってやってきました。独身で身軽な長男のタクヤさん(仮名)はというと、連休は目いっぱい実家で羽を延ばすのが毎年のスタイル。最終日に自分の家に戻るというのがお決まりのパターンです。
今年も三世代でワイワイと楽しい時間を過ごし、長女、二女家族は翌日に実家を後にしました。
そんなGWが終わる前夜のこと。ヤエさんから「明日、帰るのよね?」と聞かれたタクヤさん。
「あ、うん、そうだね」と、なにやら歯切れの悪い返事です。なんとなく気になったヨシオさんが、「どうした、何かあるのか?」とさらに問いただすと、「いや、ウチの会社まだ休みなんだよね。それに有給もしばらくつかっていなかったから、もうちょっと実家にいるつもり」と言うのです。
「そうなのか……」と一応は納得したものの、やはりいつもと違うタクヤさんの反応が気になります。
案の定、二人の予想は的中。連休が終わって2週間が経過しても、タクヤさんは一向に自分の家に帰るそぶりがありません。
夫婦はどうしたものかと思案しつつも、はっきりと本人に問い正すことができずにいました。
というのも、タクヤさんは、ヨシオさん夫婦にとって、遅くに生まれた待望の男の子。甘やかしすぎた自覚はありつつ、これまでできるだけタクヤさんの機嫌を損ねないように接してきたのです。
それでも、とうとう黙っていられなくなったヨシオさん。「お前の会社、何連休あるんだ? そろそろ自分の家に戻らないと働きたくなくなるんじゃないか」と諭すと、数秒の沈黙の後、タクヤさんは笑いながら口を開きました。
