老後資金として最低2,000万円、場合によっては4,000万円や5,000万円が必要と言われる昨今、新NISAでは「1,800万円」の非課税枠をフル活用することがひとつの目安のように語られることがあります。しかし、現実には「そんな大金を用意できない」という人が大半でしょう。そこで今回、非課税枠にこだわらず、老後に備えるための現実的な投資戦略について、具体的なシミュレーションを交えて整理します。
(※写真はイメージです/PIXTA)
新NISAで1,800万円なんて大金、用意できるかよ…「非課税枠を埋めること」にこだわらない“一般人”の現実的な投資戦略【FPが解説】
注意!iDeCoのデメリット
ただし、iDeCoには「出口の融通が利かない」というデメリットがあります。受け取り方法は、一括で受け取るか、年金で受け取るか、併用するかの3択しかありません。
そこで、iDeCoで積み立てた資産を60歳以降に一括で受け取り、税負担がゼロまたは軽微な範囲で新NISAに移し替える方法が有効です。
これにより、iDeCoの節税メリットを享受しつつ、新NISAの柔軟な取り崩しを組み合わせることができます。
また、退職金が多い人の場合は、一時金受け取りで退職所得控除の効果が薄れるリスクがあるため、iDeCoを受け取るタイミングや、退職金の受取形式(一時金or年金)を慎重に見極める必要があるでしょう。
「1,800万円」にこだわらない老後準備を
1,800万円投資できないからといって、老後を諦める必要はありません。まずは「老後にいくら足りないのか」を具体的に把握し、そこから逆算して必要な積立額を算出することが重要です。
その結果、月5万円前後の積立投資で対応できるケースも十分あり得ます。
大切なのは、漠然と「大金を用意しなければならない」と焦ることではなく、自分の生活設計に合った現実的な目標を設定することです。
ねんきん定期便を確認しながら、まずは「年間いくら不足しそうか」を考えてみましょう。
鳥海 翔
株式会社Challenger代表取締役
FP(ファイナンシャル・プランナー)/投資家
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