「親の介護費用は親のお金でまかなう」という大原則

ある日突然やってくるのが「介護」。病気やけがなどで日常生活において誰かの介助やさまざまな支援が必要になった場合に備えて、日頃から高齢者向け施設への入居も視野に検討しておくことが大切です。 

施設への入居には当然お金がかかります。親の介護生活に引き続き、自分自身の老後資金や介護生活についても準備や備えが必要であるということを忘れてはいけません。 

「まさかこんなことに……」と後悔しないためにも、親の介護や施設入居にまつわる費用は「親のお金(資産)」を使うことが大原則。

親の介護に差し掛かる40・50代は、自らの世帯においても何かと出費がかさむ世代でもあります。介護費用や施設の入居費用などを無理に捻出した結果、経済的に困窮し、介護うつや介護離婚ばかりか、自分自身の老後資金の見通しが立たなくなる恐れがあります。

医療費や食事代など少額の出費でも、積み重なれば負担になります。まずは親の介護にまつわるお金のことについて家族で話し合い、できれば資金計画についても検討しておきましょう。

出典:厚生労働省「2022年 国民生活基礎調査」より算出
[図表1]親にかかる介護費用は誰が負担? 出典:厚生労働省「2022年 国民生活基礎調査」より算出

持続可能な介護のカギは「情報共有」

「親の介護にまつわる費用は親のお金を使うこと」が大原則ですが、それを了承も得ず断行してしまうのはもってのほか。まずは介護費用や施設への入居費などへ回せるお金(資産状況)がどのくらいあるのか、親がまだ元気なうちに話し合っておく必要があります。

親の資産状況について、子どもからはたずねにくいことですが、このような話題もざっくばらんに話せるように、普段からコミュニケーションを大切にしましょう。

また、きょうだいがいる場合は何事も「情報共有」することがポイント。介護を誰かに任せっきりにすることを防ぐとともに、きょうだいが連携して「介護に向き合っている」という認識を共有することにもつながります。

施設への入居を選んだとしても、介護は先が見えないもの。何か問題が生じたら、その都度情報を共有し、率直に話し合える親子・家族関係を構築しておきましょう。無理なく介護を続けていくカギになります。

[図表2]親が元気なうちに、きょうだいで役割分担を話し合うことがポイント