(※写真はイメージです/PIXTA)
4.サイバーセキュリティ・防衛
AIやデータセンターの拡大に伴い、サイバー攻撃のリスクも急増しています。2025年の世界のサイバー犯罪被害額は約1,500兆円規模と推定され、これは日本の国家予算のおよそ15年相当です。
こうしたなか、サイバーセキュリティ・防衛の需要が高まっており、企業レベルではPalo Alto NetworksやCrowd Strikeが注目され、国家レベルではLockheed MartinやRTXなどが防衛システムやサイバー防衛で重要な役割を果たしています。
なお、現代では「防衛」と「サイバー」の境界が曖昧になっているため、両方をセットで考える必要があるでしょう。
5.医療・ライフサイエンス
世界の65歳以上人口は2030年に約10億人になると予測され、2020年比で1.4倍に増加します。高齢化が進むほど医療需要は拡大しますが、医師や看護師の数はそれに追いつきません。
Eli LillyやJohnson & Johnsonなどの製薬企業は、肥満・糖尿病・高血圧などの治療薬需要の増加が見込まれます。また、AIを活用した画像診断や業務自動化により、医師1人あたりの生産性を高める企業にも注目です。
6.ロボティクス・自動化
世界の労働人口は横ばいまたは減少傾向にあり、特に日本では深刻です。実際に、介護や医療、製造業など人手不足が深刻化する分野では、ロボットによる代替が進んでいます。
具体的には、FanucやABB、Boston Dynamicsなどの企業が人型ロボットや産業用ロボットを開発しており、「きつい・汚い・危険」な仕事をロボットが担う時代が近づいています。
人間の役割は「作業」から「管理・コントロール」へとシフトしていくでしょう。
7.資源・リアルインフラ
AIを支えるために必要なのは電力だけではありません。大量の電力を送るための送電網強化や、銅をはじめとする資源の需要が急増しています。
銅は新しい鉱山開発に10〜15年かかると言われており、供給が追いつかない可能性があります。また、データセンターの冷却に必要不可欠なのが大量の純水です。よって、不純物を除去する技術を持つ企業にも注目が集まっています。
資源・インフラ分野は、AIブームの「影の主役」として、今後さらに注目されていくことでしょう。
AI・半導体の「周辺分野」に注目
2026年の投資環境では、AI・半導体だけに偏らず、電力、エネルギー、サイバー防衛、医療、ロボティクス、資源といった、周辺分野にも目を向ける必要があります。
これら7つのセクターは相互に深く繋がっており、単独ではなく全体として捉えることが重要です。
これから投資をはじめる人、投資をはじめたばかりの人にとっては、これらを広くカバーする全世界株式(オルカン)が、依然として合理的な選択肢の一つだといえるでしょう。
また個別株で狙う場合も、まずは自分の投資スタイルやリスク許容度に合ったセクターを選ぶことから始めてみてはいかがでしょうか。
鳥海 翔
株式会社Challenger代表取締役
FP(ファイナンシャル・プランナー)/投資家