82歳を過ぎた頃、状況は一変…10年後「貯蓄枯渇」が現実に

82歳を過ぎた頃、和子さんは膝を悪くし、外出にはタクシーが欠かせなくなりました。通院回数も増え、医療費や交通費がかさむようになりました。さらに、日常生活の負担も増えたことで、デイサービスや家事支援サービスを利用するようになり、介護費もかかるようになりました。

その結果、生活費は月20万円まで増え、毎月の赤字は月7万円、年間では約84万円に膨らみました。これにより、資産の減り方は一気に加速しました。

・85歳時点:約800万円
・90歳時点:約200万円

母が92歳を迎えた年、ついに貯蓄はほぼ底をつきました。

もし母が90歳で亡くなっていたなら、資産は残っていたかもしれませんが、母は今も元気に生きています。長年暮らしてきた自宅での生活を望んでいた和子さんでしたが、そのままでは立ち行かなくなってしまうことから、康介さんと同居することに。現在は、生活費や介護費用の不足分を康介さんが補っています。

しかし、康介さん自身もすでに65歳です。定年後も再雇用として働いていますが、現役時代に比べて年収は4割近く減少しました。それでも、夫婦共働きで家をあける時間も長く、母親のサポートに必要な介護費用を削ることはできません。

「母の面倒を見るのは当然だと思っています。ただ、自分たちの老後もあるので、正直なところ不安もあります」