40歳の会社員・里見さん(仮名)は2025年、お米の価格が高騰したことにより、「今年のふるさと納税はお米にしよう」と考えました。せっかくなら複数の銘柄を楽しみたいと、6つの自治体に合計7万円を寄附。年末にはワンストップ特例の申請も済ませました。ところが翌年、確定申告を特集したマネー雑誌を読み、ある事実に気づきました。場合によっては“控除ゼロ”となり、全額自己負担になってしまう可能性も……。今からできる対処法をFPが解説します。
確定申告が必要?ふるさと納税、“お米”目当てで「6自治体」に7万円を寄附…ワンストップ特例の盲点で“控除ゼロ”の可能性も【FPが解説】 (※写真はイメージです/PIXTA)

意外と多い「確定申告の勘違い」ケースとは?

「ふるさと納税は5自治体以内だし、ワンストップ特例を申請したから大丈夫」と思っていても、別の理由で確定申告を行うと、ワンストップ特例は自動的に無効になります。

 

たとえば、医療費控除を受けるために確定申告をした場合、ワンストップ特例の申請書を提出していても、適用されません。確定申告書に、ふるさと納税の寄附金控除をあらためて記載する必要があります。

 

また、住宅ローン控除(初年度)を受けるために確定申告を行った場合なども、申請したワンストップ特例は無効になります。

 

ふるさと納税のワンストップ特例の申請は、原則として確定申告を行う必要がない会社員などの給与所得者向けの制度です。そのため、寄附金以外の控除を受ける予定がある場合は、ふるさと納税の寄附先の自治体数にかかわらず、確定申告を行うことを前提に準備しておくことをおすすめします。

 

確定申告シーズン到来…あらためて申請内容の確認を!

2025年(令和7年)分の確定申告の期間は、2026年2月16日(月)~3月16日(月)です。

 

今回の確定申告期間に手続きを逃しても、寄附をした翌年の1月1日から5年間は、還付申告を行うことができます。

 

ただし、2025年にふるさと納税で寄附をした場合は、確定申告の期間中に、寄附先の自治体数が5つ以内に収まっていたかをあらためて確認しておきましょう。そのうえで、ワンストップ特例の申請が受理されているかを確認しておくと安心です。

 

もし申請できていない自治体があった場合は、確定申告ですべての自治体の寄附金控除を行う必要があります。また、2026年1月10日のワンストップ特例制度の申請期限を過ぎていた場合も、確定申告を行うことで同様に控除を受けられます。

 

“控除ゼロ”となり、せっかくのふるさと納税が全額自己負担にならないように、今一度確認してみてはいかがでしょうか。

 

ファイナンシャルプランナー

近藤 章仁

 

〈出典〉

総務省:ふるさと納税ポータルサイト