NISAに興味はあるものの、「元本割れだけは避けたい」「できるだけ安全な商品を選びたい」といった不安から、一歩を踏み出せずにいる人は少なくありません。では、投資初心者はNISAをどのように理解し、何を基準に商品選びすればよいのでしょうか。塚本俊太郎氏による著書『私が投資したNISA・iDeCoのお金、このままで大丈夫?』(インプレス)より、NISAの基本知識を紹介します。
「NISA」で元本割れしない“安全な商品”は存在するのか。リスクを抑えるために守るべき「銘柄選びの2つの条件」 (※写真はイメージです/PIXTA)

NISAで“絶対に”元本割れしない「理想の商品」は存在するのか

NISAで購入できる金融商品で、元本割れしない商品はありません。元本割れというのは、投資した金額よりも資産が減ってしまうことです。

 

個人向け国債や預貯金など、国や銀行によって元本が保証されている商品もありますが、NISAの対象商品には含まれていません。もちろん、NISAの外で、個人向け国債や預貯金を活用するのも一つの手ですが、株式や投資信託と比べて利回りがかなり低くなってしまいます。

 

ここで、投資のリターンについておさらいしておきましょう。投資のリターンとは確実に得られるものではなく、うまくいった場合とうまくいかなかった場合の両方を含みます。

 

同様に、リスクもうまくいかなかった場合のみを考えてしまいがちですが、うまくいった場合も含むのです。往々にして、リスクとリターンは比例するので、ローリスクローリターン、ハイリスクハイリターンとなります。

 

リスクを危険と考えるとリスクは取らない方がいいですが、リスクはリターンの振れ幅だと考えると、高いリターンを目指すならある程度リスクを取るべきということになります。

 

話を戻すと、NISAでは元本割れを絶対に避けられる商品はありません。特に高いリターンの見込める株式やそれに投資する投資信託などは、値動きも大きい傾向にあります。

 

そのような商品は投資期間が短いと、景気がいい時から悪い時に移るタイミングに当たれば、元本割れすることがあります。しかし、長期投資で景気の波を乗り越えていくと、元本割れの可能性が低くなっていきます。

 

例えば、平均的なリターンが5%で値動きの幅がプラスマイナス20%の範囲である金融商品に長期投資をして、元本が当初よりも2倍(元本+利益100%)になったとします。その後、仮に20%下落することがあっても、積み上げた利益がマイナスを吸収してくれる(利益が100%から60%に減る)ので、元本割れを防げます。

 

1年ごとのプラスは大きくなくても、少しずつ利益が積み重なることで元本割れへの耐性ができていきます。投資は常に長期の視点を持っておきたいところです。

 

「長期投資とは何年くらいなの?」ともよく質問されます。景気の良い悪いというサイクルがだいたい10年で一巡するといわれるので、まずは10年投資しましょうと答えています。

 

さらに延長して、できれば20年商品を持ち続けられると、景気サイクルを2回くらい乗り越えて増えていきます。そうなると、元本割れの可能性はかなり抑えられると思います。