高額な医療費が必要ながん治療においては、お金について家族で話し合うことが重要です。ときに感情的にもなってしまう繊細な話題ですが、よりよい治療法を選び、問題を回避するには、家族全員と状況を共有することが一番の対策になります。本記事では、看護師FPの黒田ちはる氏の著書『【図解】医療費・仕事・公的支援の悩みが解決する がんとお金の話』(彩図社)より、お金の使い方を家族と話し合う際のポイントについて解説します。
(※写真はイメージです/PIXTA)
年収500万円台の50代男性「急性骨髄性白血病」で同じ月に2度入院→通常の医療費負担は38万円だが…〈高額療養費制度〉で軽減される自己負担額【看護師FPが解説】
実際に高額療養費制度が適用されたAさんの支出
Aさんは既に5月・6月と高額療養費の自己負担限度額に達しており、7月が3回目以降の適用となったため、8月以降は高額療養費の「多数回該当」により4万4,400円まで軽減されました。
[図表2]健康保険適用分の医療費の流れ(Aさんの場合) 『【図解】医療費・仕事・公的支援の悩みが解決する がんとお金の話』(彩図社)
注)8月・9月の多数回該当には、前ページ図表1内の②食事代(保険外)③病医代(保険外)④文書代(保険外)の医療費以外もかかる
注)8月・9月の多数回該当には、前ページ図表1内の②食事代(保険外)③病医代(保険外)④文書代(保険外)の医療費以外もかかる
ただし、食事代や病衣代などの保険適用外費用は別途発生するため、実際の支払い額はこれより増える点にも注意が必要です。入院を予定されている方は、こうした追加費用も含めて見積もっておくと、費用負担の見通しが立ち、漠然とした不安を和らげることができるのではないでしょうか。
今回は再入院のケースを取り上げましたが、がん患者さんでは、通院での抗がん剤治療においても同様のことが起こりえます。例えば、1回の治療では高額療養費の自己負担限度額に達しなくても、2週に一度や3週に一度といった治療スケジュールの場合、同月内の2回目で限度額を超えるケースもあります。ぜひ参考にしてみてください。
黒田 ちはる
看護師FP®