「資産運用」の重要性が叫ばれる昨今、定年を間近に控えたミドルシニア世代にとって、「退職金の活用方法」は喫緊の課題でしょう。しかし、営業担当者や広告などの言葉を「鵜呑み」にした結果、大切な資産を「騙し取られた!」と感じる人も少なくないようです。そこで今回、15年間証券会社に勤めていたCFPの倉橋孝博氏が、「付き合いを考えたほうがいい」金融機関の担当者の特徴を紹介します。
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金利を優遇します…即、距離を置くべき「危ない金融マン」の特徴【元証券会社勤務のCFPが警告】
決して見落としてはいけない、もうひとつの注意点
また、投資信託の購入手数料にも注意しましょう。手数料は商品や販売会社によって異なりますが、仮に3.15%とすると、500万円×3.15%=15万7,500円の手数料がかかります。受け取る利息が約8万円であるのに対し、支払う手数料が15万円以上……冷静に判断する必要がありそうです。
さらに、投資信託には保有している期間中ずっとかかり続ける「信託報酬」というコストもあります。もちろん、これらのコストを上回る利益が得られれば問題はありませんが、事前に十分な検討が求められます。
「優遇金利」という言葉だけを鵜呑みにし、焦って投資信託を購入するのは避けましょう。商品の内容や手数料、投資環境などをしっかりと吟味したうえで、冷静に資産運用を進めることをおすすめします。
「よくわからないフレーズ」が聞こえてきたら、いったん冷静に
金融用語には、「スワップ」や「オプション」、「デリバティブ」など、耳なじみのない言葉が多いです。また、近年では金融の工学化が進み、仕組みの複雑な商品を目にする機会も増えています。
金融機関の担当者が、少し気取ったように専門的なカタカナ語や横文字を多用する場面では、いったん冷静に距離を置いてみることも大切です。
さて、冒頭で紹介したシロヘビは、財運の神様である弁財天の使いとされています。みなさんが金運上昇を招くような誠実な担当者と出会い、健全な取引ができるよう願っています。
倉橋 孝博
株式会社くらはしFP事務所
代表取締役