「資産運用」の重要性が叫ばれる昨今、定年を間近に控えたミドルシニア世代にとって、「退職金の活用方法」は喫緊の課題でしょう。しかし、営業担当者や広告などの言葉を「鵜呑み」にした結果、大切な資産を「騙し取られた!」と感じる人も少なくないようです。そこで今回、15年間証券会社に勤めていたCFPの倉橋孝博氏が、「付き合いを考えたほうがいい」金融機関の担当者の特徴を紹介します。
(※写真はイメージです/PIXTA)
金利を優遇します…即、距離を置くべき「危ない金融マン」の特徴【元証券会社勤務のCFPが警告】
情報の「鵜呑み」にご用心
国の天然記念物「岩国のシロヘビ」。ヘビと聞くと苦手意識を持つ人も多いでしょうが、白化現象によって生まれ、山口県岩国市に生息するこのシロヘビは、その希少性から「縁起のいい生き物」として親しまれています。巳年にあたる2025年は、金運上昇を願って『岩国シロヘビの館』に多くの来館者があるそう。
そのすぐ近くには、名勝・錦帯橋が錦川に架かっています。美しい木造のアーチ橋は、訪れる人をまるでいにしえに誘うような風情があり、夏には鵜飼いも行われます。かがり火に照らされた水面はとても幻想的です。
さて、「鵜飼い」とは鵜がアユなどの魚を噛まずに丸飲みする習性を利用した漁法ですが、ここから派生した言葉に「鵜呑み」があります。物事を深く考えたり内容を理解したりせずに、そのまま受け入れることを意味する言葉です。
鵜が飲み込んだ魚は、鵜匠が吐き出させます。しかし、人が「鵜呑み」にした話は、ときに思わぬ痛手を負うこともあるのです……。
金融マンが“絶対に使わない”ひと言
「絶対に儲かります!」
このようなフレーズを、金融機関の担当者がセールストークで使うことは決してありません。
金融商品取引法では、「顧客に対し、不確実な事項について断定的判断を提供すること」を禁止しています(第38条第2項)。仮に法律で禁止されていなくても、値動きのある株や投資信託を提案する際に「絶対に儲かる」と断言すること自体、金融マンとしてのモラルを疑うのが正直なところですが……。
万が一そのフレーズを耳にしたら、儲かる・儲からないは二の次にして、その担当者との取引は即刻止めるべきです。