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貯金好きの“普通のワーママ”が、資産運用を始めたワケ

私は、事務職として働くかたわらFP(ファイナンシャルプランナー)として活動しています。FP資格を保有しているものの金融機関などでの勤務経験はなく、投資歴も長くはありません。夫と中学生の子どもが2人おり、4人家族で都内に暮らす、どこにでもいるワーキングマザーです。
ただ、昔から「貯金」が得意なタイプでした。振り返ってみると、幼い頃からマメにお小遣い帳をつける子どもでしたし、サークルや委員会活動ではいつも会計担当。堅実な両親の性格に似たのかもしれません。
20代で預貯金約1,000万円も、「老後への漠然とした不安」が募った
社会人になってからも、先取りで毎月決まった額を貯蓄に回していました。年収は300万円台でしたが、実家暮らしだったことも大きく、預貯金は20代で約1,000万円に到達しました。とはいえ、海外旅行など自分の楽しみには惜しみなく使っていましたし、独身のうちはそれで問題ありませんでした。
その後、結婚・出産を経験。この頃から「どんなに計画的に貯金しても、これからかかってくる教育・住宅・老後という『人生の三大費用』には太刀打ちできないのではないか?」「自分が親からしてもらったことを、同じように我が子にもしてあげられるのか?」と、漠然とした不安を抱くようになりました。
そして、目的もなく貯めていた預貯金を有効活用したいと考えるようになったのです。
数ある資産運用のなかから、まずは「iDeCo」をチョイス

数ある資産運用方法のなかで、私が最初に始めたのは「iDeCo(個人型確定拠出年金)」でした。というのも、当時、退職金制度のない会社に勤務しており、老後の資産を自力で用意する必要性を感じたからです。また、節税になるという面も魅力に感じました。
iDeCoは、公的年金(国民年金・厚生年金)とは別に、一定額を加入者自らが積み立て(=掛金を拠出し)、自らが運用することで資産を形成する「私的年金制度」です。老齢給付金として受け取ることが目的となっているため、原則60歳になるまで引き出すことができません。まさに“自分年金”といえます。
制度自体は知っていたものの、石橋を叩いて渡る性格もあってなかなか踏み切れずにいました。ただ、育児が少し楽になって自分自身に気持ちの余裕が出てきたこともあり、ようやく重い腰を上げました。これが、40歳のときです。
生まれて初めて証券口座を作り、iDeCoをスタート。これまでの貯金とは違い、口座に置いておくよりもはるかにスピーディに資産が増えていきます。
これを目の当たりにした私は、よりいっそう資産形成に興味を持ち、「つみたてNISA」、「個別株投資」と投資対象を広げていきました。
つみたてNISA(2024年以降は新NISA)では、世界株のインデックスファンドを中心に積み立てています。また、個別株については、四季報や経済ニュースなどを参考に、株価が上がったところで売却し、下がったところで購入。お小遣い程度の金額を元手に、ゲーム感覚で楽しんでいます。
資産配分現金100%だった私ですが、今では預貯金と預貯金以外(投資信託など)割合が50:50に。iDeCoの損益は現在+50%以上となっています。