車両価格が高騰するなか、支払額を抑えるために「残クレ(残価設定型ローン)」でクルマを購入する人が増えています。しかし、「残クレ」には“向いているクルマ”と“そうでないクルマ”があると、YouTubeのチャンネル登録者数145万人超、月に1台のペースでクルマを購入するワンソクTube氏はいいます。同氏の著書『損しない「クルマの買い方」大全』(KADOKAWA)より、「残クレ」のしくみとメリット・デメリットをみていきましょう。
残クレの真実…“残クレ・アルファード”で話題の「残価設定ローン」に向いているクルマ・不向きなクルマ【登録者数145万人超の人気YouTuberが解説】
同じ「残クレ」でも、販売会社によって金額は変わる
ひと言で「残クレ」と言っても、実は販売店によっても内容に大きな違いがあり、クルマの残価に対しても金利がかかる場合と、かからない場合があります。
残クレの金利が「借入総額全体にかかるタイプ」だと、残価にも金利が上乗せされます。このタイプでは、車両本体のローン残額と設定された残価の合計に対して金利が計算されるため、月々の支払額がやや高くなる傾向があります。
一方、販売店や金融機関によっては、残価を最終一括払いとして扱い、その残価には金利がかからない設定にすることがあります。この場合、ローン契約時に残価を除いた車両本体の金額に対してのみ金利が発生し、残価分は無利息で最終的に支払うカタチとなります。
同じクルマを買う場合でも、販売会社が異なると残クレの仕組みや金利も異なり、ローンの分割手数料がかなり変わってくるので注意が必要です。
ちなみに、ここで言う販売会社とは、各店舗(ディーラー)のことではなく、その店舗をまとめる販売会社のことです。
トヨタであれば、トヨタモビリティ〇〇の△△店とあるように、「トヨタモビリティ〇〇」に当たる部分が販売会社に当たります。「トヨタ〇〇」とか、「ネッツ〇〇」とか、「トヨペット〇〇」とか、いろいろ販売会社がありますよね。その販売会社によっても、残クレやローンの金利や内容が異なるということです。
例えば、値引きは「トヨタモビリティ〇〇」のほうが大きかったけど、残クレの金利や分割手数料は「トヨタモビリティ□□」のほうが安かったから、支払総額では「トヨタモビリティ□□」のほうが少なかった、みたいなことがあり得るということです。なので、相見積もりを取る際には、値引き額だけではなく、残クレの分割手数料まで含めた総支払額で比較したほうがいいです。