③直営店へ行こう

チョコレートブランドの本店や直営店に足を運んでみましょう。チョコレートの味だけでなく、ブランドの世界観や、シェフやオーナーが伝えたいメッセージを最も強く感じられる場所です。店内の雰囲気、ディスプレイ、接客スタイルなど、細部にそのブランドの特徴が表れています。

私は、お店で個性的で魅力的なシェフやスタッフの方にお会いすると、いろいろ質問をしておしゃべりしています(もちろん、業務の妨げにならないよう気をつけながら)。百貨店などのバレンタインイベントや各地のポップアップショップは、多くのブランドに出会えるきっかけになります。

ブランドを知ったら、それを機に直営店や本店に足を延ばしてみてください。インテリアやディスプレイ、そしてお店のある立地などのすべてが、そのブランドの物語を紡いでいます。

④あなたが好きなら、それが一番

誰がなんと言おうと、あなたが好きならそれがナンバーワン!好きなアーティストや音楽が友達と違うように、チョコレートの好みも千差万別です。もちろん海外のコンクールで評価されるようなチョコレートは、素晴らしいと思います。しかし、海外の審査員のバックグラウンドや評価基準は、あなたとまったく異なるはずです。

毎年のようにフランスで取材していると、現地の多くの人が「私はこれは好みではない!でも、これとこれは好き!」と、自分の意見をしっかり持っていることに気づきます。「誰がどうであれ、自分はこれが好き」という感覚を大切にすると、好みが明確になってチョコレートにも出会いやすくなると思います。

チョコレートが5歳の頃から私の人生を豊かに彩ってくれたように、チョコレートがみなさんの日々を、一層輝かせてくれることを心から願っています。

市川 歩美
チョコレートジャーナリストⓇ