50代以上がSNS型投資詐欺の標的にされる理由

50代のSNS利用率は年々増加しています。総務省のSNS利用率のデータによると、2018年から2023年の5年間で、フェイスブックは29.3%から32.6%、インスタグラムにおいてはなんと24.4%から51.7%まで増加しています。

そんななかでSNS型投資詐欺の手口も年々巧妙化しています。多くはインスタグラムやフェイスブックなどのSNSの広告からLINEグループに誘導し、参加者に投資を促します。SNSを悪用した詐欺は若者だけの問題と思われがちですが、実は50代以上の被害が大部分を占めているのです。

警察庁の調査では、SNS型投資詐欺の被害者の約70%が50代以上であることが明らかになっています。その中でも、絵里さんと同じ50代女性は女性被害者全体の29.2%を占め、最も多い割合を示しています。

この世代は「人生経験が豊富」「金銭的に余裕がある」「その一方で金融知識が十分にない」と思われ、詐欺のターゲットにされることが多いのです。

それだけではなく、以下のような心理を利用され、50代の詐欺被害が増えていると考えられます。

  • 老後への不安:年金だけでは生活が心配なので資産を増やしたいという思い。
  • 成功願望:現役を引退する前に一発逆転を狙いたいという気持ち。
  • 周囲の影響:同世代の知人が参加していることによる安心感と出遅れたくない気持ち。