医学部受験の面接でよく出る「7つの質問」と回答のポイント【メディカルラボが解説】

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医学部受験の面接でよく出る「7つの質問」と回答のポイント【メディカルラボが解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

医学部の面接試験の内容は、大学によって異なります。しかし、志望動機や理想の医師像、自分自身の長所・短所などについては、ほとんどの大学で尋ねられるため、事前に対策を練っておくことが必要です。医系専門予備校 合格者数No.1*のメディカルラボが、「医学部の面接でよく聞かれる質問・回答のポイント」を紹介します。(*「株式会社東京商工リサーチ」調べ)

志望動機

【ポイント】「素晴らしい仕事だから」など、“抽象的な回答のみ”は避ける

医学部医学科は、基本的には医師を目指す人が志望します。そのため、医学科を志した理由というよりは、医師を志した理由について尋ねられることが多いです。ストレートに「なぜ医師になりたいのか」と尋ねられることもあるため、事前に考えておきましょう。

 

医師になりたい理由として、医師の仕事の素晴らしさといった抽象的な答えのみは避けるほうがよいでしょう。医師になりたいと思ったエピソードも絡め、具体的かつ熱意を込めて面接官へ説明することが大切です。

 

また、「なぜこの大学を選んだのか」と尋ねられることもあります。大学ごとのアドミッション・ポリシーを熟読しておくことはもちろん、大学の研究実績や設備などについて調べて触れることもおすすめです。また、医学のなかで学びたい分野が決まっているときは、その分野や教授について触れるのもよいでしょう。

理想の医師像

【ポイント】「将来どのような道に進みたいのか」を具体的かつ熱意を持って回答

「どのような医師になりたいか」「理想の医師像はあるか」といった質問で、医師として目指す姿について尋ねられることもあります。志望動機と同じく、抽象的な回答は避けましょう。面接官に深掘りされることになってしまいます。まずは医学部で学びたいことを明確にしておき、具体的かつ現実的な返答を心掛けましょう。

 

理想の医師像についての質問は、医師になりたいという情熱を伝える機会ともいえます。将来どのような道に進みたいのか、例えば「地域医療に貢献すること」や「研究医として働くこと」、「希望する診療科」などについて熱意を持って伝えてください。また、その理想に近づくためにはどうすればよいか?まで考えておくことも大事です。

長所・短所

【ポイント】その特徴は、医師になったときどのように活かせるのか?

長所や短所は、医師として働く場合を想定したものであることが望ましいです。

 

例えば、計算が速いことやピアノが上手なことは長所といえますが、医師として必ずしも必要な要素とはいえません。

 

人見知りをしない(=初対面の患者さんとも打ち解けられる)ことや、いつでも機嫌がよい(=気持ちの変化に左右されずに常に冷静な判断ができる)ことなどを挙げ、医師になったときにどのように活かせるのかも伝えましょう。

 

短所について述べるときは、克服するために心掛けていることや、強みに転換する方法も伝えることが必要です。短所と丁寧に向き合っていることを示し、向上心のある人間性をアピールしてください。

中学・高校で取り組んだこと

【ポイント】その活動から得た学びを、医師としてどのように活かせるか?

中学や高校で取り組んだことについても尋ねられることがあります。勉強でもよいのですが、部活動や習い事、ボランティア活動などの課外活動について答えることが一般的です。活動から得た学びを、医師としてどのように活かせるか説明するようにしましょう。

 

例えば、際立った成績を残していなくても、根気強く続けた部活動やお稽古ごとについて触れ、医師として困難な局面に直面したときに、今まで培った根気強さで最後までやり遂げると説明することができます。成果よりも内面的に得たものに注目すると、説明しやすくなるでしょう。

併願校について

【ポイント】「その併願校を選んだ理由」を聞かれたら、学習面に注目した回答を

併願校について尋ねられることもあります。ほとんどの受験生は複数の学校を併願しているため、正直に答えても問題ありません。

 

その学校を選んだ理由について尋ねられたときは、学校のカリキュラムや設備など、学習面に注目して回答しましょう。例えば、「親の出身校だから」といったことは、受験することになった「きっかけ」として説明することはよいのですが、回答理由としては好ましくありません。

 

また、志望順位について尋ねられることもあります。前述のとおり、複数の学校を併願している受験生がほとんどです。受験をする限り、その学校を第一志望として回答することが適切ですが、「どうしても医師になりたい」「貴学で自分の理想を実現したい」ということもあわせて伝えられるように話しましょう。

浪人や再受験の理由

【ポイント】「失敗を分析し、学びに変える姿勢」を見せる

浪人している場合は、落ちた理由について尋ねられることがあります。なお、この質問は合格しなかった本当の理由を知りたいために尋ねられるのではありません。失敗したときに理由を分析しているかどうか、失敗から学んでいるかを調べるための質問です。面接官の意図を汲み取り、冷静に分析して未来につなげる形で答えるようにしましょう。

 

また、医学部以外の大学に進学してから再受験する方もいます。「なぜ医学の道を目指しましたか?」「高校を卒業してから長いブランクがあるようですが」と、面接官から再受験を志した理由について尋ねられるため、熱意が伝わるように答える準備をしておきましょう。

最近読んだ本や関心のあるニュース

【ポイント】「自分がどのように感じたのか」「自分はどう考えるか」についても伝える

最近読んだ本や興味深く感じたニュースについて尋ねられることもあります。どの分野でも問題はありませんが、医療関連の本やニュースについても触れるほうがよいでしょう。また、単に概要を述べるだけでなく、「自分がどのように感じたのか」についても説明することが大切です。

 

面接官からテーマを指定され、意見を聞かれることもあります。よくあるテーマとしては、次のものが挙げられます。

 

地域医療、AIと医療、環境問題、チーム医療、がんの告知、医療ミス、少子高齢化、インターネット、いじめなど

 

この質問に回答するためには、普段からさまざまな時事問題に関心を持ち、視野を広げておくことが必要です。また、社会的な課題であっても、具体的な解決策を述べる必要はありません。あくまでも自分はどのように考えるのか、客観的かつ現実的に回答しましょう。

志望校が求める「学生像」を踏まえ、しっかりと対策・準備

医学部医学科では、国公立大学・私立大学を問わず面接試験が実施されます。募集要項などでは「学科試験の成績が基準を満たす場合でも、面接試験の成績によっては不合格となる」と記載されている大学もあり、面接で医師として不適格と判断されると不合格になることもあります。そのため、しっかり対策・準備をしたうえで臨みましょう。

 

また、医療の現場では患者さんやご家族、医師や他のスタッフとの繋がりが欠かせないため、コミュニケーション能力や言語化能力、話を聞き取る力は重要です。面接試験はこの能力を測るためのものでもあります。

 

学科試験と同様、面接試験も大学によって出題内容や形式が異なります。目指す大学の面接試験を研究し、対策しておくことが重要です。