老後はどんどん長くなる…働くお年寄りも増加
御年88歳だという山田和子さん(仮名)。亡夫と二人三脚で頑張ってきたという和菓子店で今なお働いています。一つひとつ丁寧に焼き上げる団子は、3本入りで150円と格安。
――昔は繁盛したけど、最近の若い人は和菓子なんて食べないから
主なお客さんは地元のお年寄りだといいますが、その客足も最近はめっきり減ったといいます。
総務省『労働力調査』によると、2023年の65歳以上の就業率は25.2%。高齢者の4人に1人は働いています。さらに70歳以上では18.4%と5人に1人程度、後期高齢者である75歳以上では11.4%と10人に1人程度が働いているという状況。男女別にみていくと男性のほうが就業率が高く、65歳以上では34.0%、70歳以上では25.9%、75歳以上では17.0%となっています。
【年齢別「高齢者の就業率」】
65~69歳…52.0%/61.6%/43.1%
70~74歳…34.0%/42.6%/26.4%
75~79歳…20.0%/26.1%/15.0%
80~84歳…9.8%/14.4%/6.5%
85歳以上…3.4%/6.0%/2.0%
※数値左より男女合計/男性/女性
元気なお年寄りが増えた……確かに、働く高齢者の増加は、寿命が延びたというのが一因。世界銀行が発表する各国の平均寿命によると、日本は84.00歳と、「マカオ」「リヒテンシュタイン」に次ぐ、世界3位の長寿国(2022年)。経年で見ていくと、2012年には83.10歳、2002年81.69歳と、この20年ほどで平均寿命は3歳ほど延びました。
さらにWHOが公表している各国の健康寿命も、日本は73.40歳と「シンガポール」に続く世界第2位。こちらも経年でみていくと、2012年72.54歳、2002年71.74歳と、この20年で健康寿命は2歳ほど延びています。
どんどん長くなる老後。働けるうちは働く、という高齢者が増えているようです。
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