iX+(イクタス)』からの転載記事です。
※本稿は、テック系メディアサイト『AIがノーベル賞の対象になったのは、今回が初めて
ノーベル賞120年余りの歴史のなかで、AIの研究に関してノーベル賞が贈られたのは初めてのことです。これまでノーベル物理学賞は、多くの年で機械装置を製造販売している企業が受賞してきました。しかし、2024年はGoogleなどソフトウェア開発企業出身者が3人受賞する結果となったのです。ノーベル賞にはまだ情報分野が存在しないため、物理学賞に当てはめられたわけですが、それに対しての驚きの声も聞かれています。
2024年は革命の年
そもそもノーベル賞とは、スウェーデンの発明家アルフレッド・ノーベルの遺言が発端となり創設された賞です。ノーベルは自身の遺産をもとに「人類に最大の貢献をもたらした人々」へ栄誉を与える賞をつくりました。創設時は物理学、化学、生理学と医学、文学、平和の各5分野においての功績を評価する者でしたが、のちに、経済学分野も追加され、現在では6つの賞があります。
AIの研究が始まって70年。とうとう「世界で最も権威のある賞」ともいえるノーベル賞を取るまでになったことは、AIがもたらした社会変革の影響の大きさを考えると、後世では当然の結果とされるかもしれません。今回、AIや機械学習もノーベル賞を受賞できるという認識が世界で共有されることとなりました。今年受賞に至ったのは、AIがいよいよ次元の異なる革命を起こしたからにほかなりません。