年間たったの6万円かもしれないが…
年金生活者支援給付金の給付額は、月額5,310円を基準に、保険料納付済期間等に応じて算出されます。つまり年間で最大6万円強が年金に上乗せとなる、ということ。
――たった6万円じゃ、何もならないわね
斉藤美智子さん(仮名・65歳)。老齢基礎年金を受け取り、住民税非課税世帯であれば、「申請すればもらえる年金がある」ということを聞きつけ、年金生活者支援給付金の説明を受けたときのひと言。新たに年金生活者支援給付金を受け取ることができる人には、緑色の封筒に入った「年金生活者支援給付金請求書」が9月2日から順次送られています。
――緑色の封筒……なんか届いていたけれど、よくわからないから捨てっちゃったわ
10年前、自営業だった夫を亡くしている美智子さん。65歳になってから受け取っている年金は、老齢基礎年金6.8万円(令和6年度)のみ。住民税非課税世帯であるものの、夫の残してくれた貯金などで生活に困ることはないといいます。
住民税課税世帯か非課税世帯はあくまでも所得額での判断なので、斉藤さんのように貯蓄はあるけど収入は少ない人も非課税となります。
――捨てちゃったんですか……1年で6万円でも、10年で60万円、20年で120万円。女性の平均年齢は87歳ほどなので、トータル132万円にもなりますよ
年金生活者支援給付金請求書は、氏名、電話番号、提出日を記入のうえ、切手を貼って投函するだけ。あとはいつもの金額に上乗せされた年金が振り込まれるようになります。また翌年も条件を満たしていれば手続き不要です。
――申請さえすればもらえるお金なのに捨てちゃうなんて
そこまでいわれると「年にたった6万円」と封筒を捨ててしまったことが悔やまれられます。65歳から受け取れば、平均寿命から考えると女性であれば130万円にもなるわけですから。
もし緑色の封筒を捨ててしまったり、失くしてしまったりした場合は、日本年金機構のホームページから請求書をダウンロード。必要事項を記載のうえ、近くの年金事務所に提出すれば、それで手続き完了なので、諦める必要はありません。
[参考資料]