時間と組み合わせを変えるだけで勉強効率が上がる

細かく時間を分けて勉強することには、「忘れる」を防ぐだけでなく、脳を活性化させるメリットがあります。それを利用したのが「インターリーブ学習」です。2015年、マイクロソフト社がとある研究結果を発表して世間に衝撃を与えました。その内容は、「人間の集中力の持続時間は8秒しか持たない」というものです。この結果はショッキングなものと捉えられることが多いですが、私は逆に明るいニュースだと思いました。


「自分は集中力がないから勉強が続かなくて……」と悩んでいる人も、落ち込む必要がないとわかったからです。このセクションでは、集中力がない人でも簡単に続けられる勉強法を紹介していくので、あきらめる前にぜひチャレンジしてみてください。実は、同じことを長い時間学び続けるのは、学習内容を定着させるうえで非効率ということが科学的に証明されています。


私たちがやってしまいがちな、同じトピックやタスクを連続して学習する方法を「ブロック学習」と言います。それに対して、同時並行的に複数のジャンルを勉強するのが「インターリーブ学習」です。インターリーブ(interleave)とは「交互配置」という意味で、簡単に言うと「つまみ食い」の勉強法になります。このインターリーブ学習が、従来の勉強法より学んだ内容の定着率を上げるのに役立ちます。


食べてばかりで太ってしまうのは困りものですが、知識が増えていくのであれば大歓迎です。たとえば、プログラミングを学習する際、「1時間ずっとコーディングに集中する」のではなく、「30分間コーディングを学習した後、次の30分間はアルゴリズムの問題を解く」といったように、異なるスキルを交互に学習するのがインターリーブ学習です。一見非効率に思えますが、これがブロック学習よりも効率がいいことがわかっています。