「リースバック」という言葉を聞いても、いまいちピンと来ない、という人も多いのではないでしょうか? 会社で使用される「社用車」などの法人車両のリースを理解するうえで、是非知っておきたい「リースバック」という方法について、多賀谷会計事務所の宮路幸人税理士が解説します。
会社で車を所有する際、必ず検討したい「リースバック」とは?【税理士が解説】 (※写真はイメージです/PIXTA)

リースをする場合、「新車」と「中古車」の違いはある?

カーリースの仕組みとしては、中古車リースも新車リースも大きな違いはありません。契約満了時の残存価格(残価)をあらかじめ車両本体価格から差し引いて、維持費を加えて月額料金を算出するという点は、中古車リースも新車リースも同じです。ただし、下記のような違いがあります。

 

1.選べる車種の違い

新車リースは、おもに最新の車種を自由に選ぶことができるため、選択肢は豊富です。一方で、中古車リースは、市場に出回っている中古車ディーラーからお客さまが実際に車種を選定したうえで、リース会社へ見積もり依頼します。新車に比べて、中古車の場合は、お客さま自身で状態を見て選ぶ必要があるため、手間はかかってしまいます。

 

2.トラブル時の保証

中古車リ-スでは、新車リースに比べて、故障リスクが高くなります。新車であれば、メーカー保証もありますが、中古では切れている場合も少なくありません。

 

3.契約期間

中古車は、新車に比べると、どうしても耐用年数が短くなります。そのため、長期で契約をして利用するのは難しいでしょう。とはいえ、中古車リースには、次のようなメリットもあります。

 

メリット①新車よりリ-ズナブルに利用できる

新車より車体価格が安いため、リース料も安く利用することができます。

 

メリット②納車が早い

新車リースの場合、納品まで1~2ヵ月かかりますが、中古車リースの場合、在庫のあるなかから選ぶため、納車にかかる時間は約2~3週間ほどで利用を開始できます。

法人の事業資金の確保に有効な「リースバック」という選択肢

いかがでしたでしょうか。今回は、リースバックの概要について、見ていきました。リースバックは、車両管理の手間や資金負担が軽減されることなどが魅力です。

 

一方で、途中解約できないことや、リース料としてかかる毎月の固定費といったデメリットが大きいと感じる人もいるかもしれません。

 

しかしながら、多くの車両が必要になる法人であれば、将来の計画や見込みを踏まえたうえで、リースバックの利用を検討するのは、事業資金を確保するうえで有効な手段といえるでしょう。

 

 

宮路 幸人

多賀谷会計事務所 税理士、CFP

 

編集:株式会社幻冬舎ゴールドオンライン


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