知っておきたい「リースバック」の基礎知識
「リースバック」とは、リース会社がお客さま所有の車を買い戻し、月々の利用料で利用者に貸し出す仕組みをいいます。
法人車両を一括で購入して揃える場合、多額の資金が必要になるうえ、車両管理や事務手続きが非常に煩雑になることが予想されます。このような場合に活用したいのが、リースバックです。購入時よりも総支払額が高くなるケースもありますが、特に、営業上必要な車両台数が多くなりがちな法人には、メリットの多い仕組みといえるでしょう。
法人の車両のリ-スバックは、リース会社によって、取引の流れは多少異なりますが、一般的には、次のような流れで手続きが進みます。
2.リース会社が車両代金を支払う
3.リース会社が買い取った車両をリース車として契約する
4.リース会社に毎月リ-ス料金支払いのもとで車両を使用する
リースバックをする「メリット」と「デメリット」
では、リースバックをする際のメリットとデメリットとして、どのようなものが挙げられるでしょうか?
リースバックの「メリット」
1.車両をそのまま利用できる
本来であれば、車両売却後は、所有者が買主に渡り、車両もそのまま引き渡すことが必要です。しかし、リースバックでは、所有者はリース会社に変わるものの、使用者は法人のままであるため、引き続き車両を使うことができます。
2.会計上の損益に影響しない
リース会社へ売却する際、原則、帳簿価格での購入となります。そのため、車両売却損益は発生せず、会計上の損益に影響しません。
3.コストを平準化することができる
リース契約を結んだあとは、毎月定額のリ-ス料金をリース会社に支払い、車両を使用します。リース料金には税金や保険料などが含まれているため、車両を所有していたときにかかる費用が、リース料に一本化され、コスト管理や事務作業が軽減されます。
4.車両管理を軽減できる
これまで車両所有で必要だった定期的な点検も代行してもらえ、整備士がしっかりとメンテナンスを行った、安全性が維持された車両を使用できます。コスト管理が軽減されつつも、メンテナンスが十分に行き届いた車両を使うことができます。
5.資金調達ができる
車をいったんリース会社に売り渡すので、その分の資金調達が可能となります。
リースバックの「デメリット」
1.リ-ス料が発生する
毎月支払う「リース料」が発生します。毎月の決まった固定費として支出されることを、負担に感じることがあるかもしれません。
2.自由にカスタマイズできなくなる
車両の所有者がリース会社のものとなるため、自由にカスタマイズすることができません。無断で車両に手を加えたときは、契約終了後、原状復帰の費用が発生します。
3.契約期間内に解除できなくなる
リ-ス契約期間中は、解除することができません。中途解約する場合は、「中途解約金」が発生することになります。