離婚しそうだったご主人と良い関係に!

家出までしたご主人が優しくなった!

片づけは、家族円満につながるというのは、私の持論です。つまり、逆に考えると、「片づかない」「片づけられない」というのは、そのまま家庭の不和に直結するということだと思います。

片づかない家、ひいては片づけられない奥様に絶望しているご主人は意外と多いようです。ご主人が几帳面で、奥様は片づけが苦手、というご家庭も結構多く、その場合は、悲劇が起こりがち。

いつまでも片づかないおうちにご主人はイライラする、奥様は文句ばかり言われてイライラする。片づけを引き金に、お互いの悪いところがどんどん見えてきて、「離婚しましょう」というところまで来てしまっている、というご家庭を実際にたくさん見てきました。

あるご家庭では、45日間の片づけプログラムの真っ最中に、ご主人が出て行ってしまったということがありました。片づけの途中、モノを捨てるのに取捨選択したり、動線をもとに置き場所を決めたり、という作業中、一時的にたくさんモノが散らかってしまったのだそうです。

「片づけプログラムを始めたものの、いつまでも家が片づかないのに業を煮やした夫が家を出て行った」とお聞きして、当時はとても心配しました。

でも、ご主人がご自分のモノを取りに帰られたときに、見違えるように片づいたご自宅を目の当りにして、びっくりされたんでしょうね。なんと、その日のうちに家に戻って来られたのだそうです。しかも、奥様の大好きなケーキとお花を買って。

それを聞いて、とても嬉しくなりました。ご主人のお気持ちが180度変わったわけですから。片づけの力って、やっぱりすごいです。

また、家族で一緒にお片づけをすることで、家族仲が深まる、というのもよくお聞きします。

最近、こんな嬉しいご報告もいただきました。片づけ前は、そのご家庭は、「ママ+子ども」対「パパ」のような構図で、奥様とご主人は冷戦状態、口も殆どきかないような状態だったそうです。

でも、「ここはご主人の意見も聞いてみて」とか「ご主人にも協力してもらって」という機会を何度かつくるうちに、少しずつコミュニケーションが生まれていきました。最初はお互い直接は話せなくて、子どもを介して意思疎通をしていたようですが、片づけのステップを踏んでいくうちに、直接的にコミュニケーションがとれるようになりました。

一緒に片づけていくと、頼んだり、頼まれたり、やってあげたり、やってもらったり、という場面が増えていきます。

そのなかで、自然と「ありがとう」の回数が増えてきて、

「気がついたら、前よりもずっと仲良しになっていました」

とおっしゃる奥様は、恥ずかしそうで、でもなんだか嬉しそうで。

家族が「ワンチーム」になれるのも、片づけの魔法なんだ、と日々感じています。

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片づけを通じて、家族の結束も強まる

西﨑 彩智
株式会社Homeport  代表取締役
お片づけ習慣化コンサルタント