お片づけ習慣化コンサルタントの西﨑彩智氏によると、綺麗で快適な部屋を維持するためのキーワードは「ワンアクション」モノを取り出し、戻せるかどうかだといいます。そこで、同氏の著書『部屋がゴチャゴチャで、毎日ヘトヘトなんですが、二度と散らからない片づけのコツ、教えてください!』(すばる舎)より、「ワンアクション」が可能な部屋づくりのコツをみていきましょう。
“キレイ”で“快適”な部屋に欠かせない!収納場所の「ゴールデーンゾーン」に入れてはいけないモノ【片づけのプロが伝授】
ワンアクションの肝!「ゴールデンゾーン」に置いてはいけないもの
ゾーン分けの基本は「大、中、小」
分類の最初のステップは、ゾーン分けです。使う場所で、グループごとに収納します。
キーワードは、「大、中、小」。キッチンを例に考えてみましょう。まずは「大」のカテゴリー。ここではキッチンの棚を使うため、「キッチンで使用するモノ」と大枠を決めます。
次は「中」。使う用途ごとにそれらをグルーピングしましょう。例えば、「お菓子作りで使うモノ」、「お弁当作りで使うモノ」「毎日の食器」「乾きモノ、缶詰」「水、酒類」というように、分類していきます。
最後は「小」。グルーピングしたものを、収納用品などを使って、さらに細かく分けて、ワンアクションで出し入れできるよう、定位置を決めていきます。
1番意識したいのは、「ゴールデンゾーン」
ここで意識してほしいのは、ゴールデンゾーン。いわゆる、「1番良い場所」のことです。収納場所でいえば、1番手に取り出しやすく、戻しやすい場所。
ゴールデンゾーンというと、「高さ」と「奥行」、2つの見方があります。
まず「高さ」から考えてみましょう。高さのゴールデンゾーンは、大体、床上60~125cmくらいの位置を言います。ここが1番、収納場所として有能な場所なので、ここには使う頻度の高いモノを入れるようにしましょう。
収納する場所が引き出しの場合には、1番上段は、大体あご下くらいのところまでと考えておくといいですね。
ゴールデンゾーンより下は、モノの出し入れにかがんだ姿勢にならなくてはいけない「低ゾーン」。床下収納や、下部の棚などが「低ゾーン」でになります。
ゴールデンゾーンより上は、出し入れに踏み台が必要な「高ゾーン」。「高ゾーン」には、吊戸棚や天袋などがあります。収納のしやすさから言うと、「ゴールデンゾーン」→「低ゾーン」→「高ゾーン」の順。この順番で、優先順位の高いモノから収納場所を決めていくと良いでしょう。
<大人と子どものゴールデンゾーンは異なる>
<POINT>
子どもがよく使うモノは子どもの手の届く場所に置こう
「奥行き」のゴールデンゾーンにも目を向ける
またもう1つ、「奥行」のゴールデンゾーンについても注意が必要です。みなさん、ゴールデンゾーンというと、高さにばかり目が行きがちですが、実は「奥行」にもゴールデンゾーンがあります。
「奥行」のゴールデンゾーンは、立って体に肘をつけた状態で、指先から30cm~50cm程度。高さと奥行、両面からゴールデンゾーンを考えて、モノの置き場所を考えることが大切ですね。
もちろん、個人差がありますので、実際には多少の誤差があると思います。実際にその収納場所を使う人が、どこまでがゴールデンゾーンなのかを判断するようにしてくださいね。
一般的に、ゴールデンゾーンに置くと便利なモノは、キッチンの場合、小型の調味料(塩、胡椒など)、キッチンツール、ざる、ボール、よく使う食器類、カトラリー、茶碗、お椀などです。
過去に、ゴールデンゾーンの引き出しの中に、なぜか、たまにしか出番のないキッチンクロスのストックが入っていた、いう方もいました。ストックをゴールデンゾーンに入れるのはもったいないと思います。なぜならストックは、「なくなったら補充するもの」なので、登場頻度は低いはずだからです。
使用頻度が高いものを優先に、ゴールデンゾーンを有効活用してください。
<CHECK>
ゴールデンゾーンには、よく使うモノを入れると便利
西﨑 彩智
株式会社Homeport 代表取締役
お片づけ習慣化コンサルタント