投資信託なら個人では難しい“分散投資”が可能に

少額資金でさまざまな資産に分散投資できるのは、投資信託の魅力の1つです。

出所:『マンガでよくわかる資産運用1年生 億り人杉原杏璃と一緒に』(かんき出版)より抜粋
[図表]毎月1万円を複利で30年間積み立てた場合 出所:『マンガでよくわかる資産運用1年生 億り人杉原杏璃と一緒に』(かんき出版)より抜粋

投資信託を購入した資金が1万円だとしても、その投資信託を買った大勢の人たちの合計金額が100億円になれば、さまざまな資産をその投資信託に組み入れることができます。

最近は国内株式、外国株式、国内債券、外国債券、国内REIT、外国REITなど、国内外のさまざまな資産に分散投資するタイプの投資信託も登場しています。

このように、異なる国や地域、異なる資産クラスに少しずつお金を分散させて投資することを「分散投資」といいます。

分散投資は、投資できる資金が少ないとできません。

株価1,000円の株式に最低取引単位の100株で投資しようと思ったら、10万円が必要ですし、債券も個人向けに発行されているものだと50万円くらい必要です。そうなると、10万円や20万円から投資を始める人は、分散投資ができないのです。

なぜ、分散投資をする必要があるのかというと、少しでも安全に運用するためです。

株式にしても債券にしても、常に価格が変動しています。債券は元本保証と思っている人も多いと思いますが、実はそれは償還まで保有した場合の話です。

債券は株式と同じように、債券市場というマーケットで、償還日以前に売却して換金できるのですが、その時は債券市場に参加している投資家の買いと売りのバランスによって債券価格が上下します。結果、購入した時の債券価格に比べて、売却する時の債券価格が値下がりしたら、損失を被ることになるのです。

とはいえ、債券の値動きは株価のそれに比べると穏やかなので、株式と債券を一緒に保有すると、保有資産全体の価格変動リスクが軽減されます。