2人以上の子供がいる家庭において、特に家賃・土地の高いエリアでは、きょうだいが同じ部屋を使っているというケースも多いでしょう。そこで親の頭を悩ますのが、子供部屋の片づけです。そこで今回、一級建築士/模様替えアドバイザーのしかまのりこ氏の著書『狭い部屋でも快適に暮らすための家具配置のルール』(彩図社)より、「散らかりにくい子供部屋」をつくるためのテクニックを紹介します。
きょうだいで1つの部屋を使用→“荒れ放題”だったが…「散らかりにくい子供部屋」にするテクニック【一級建築士が解説】
学習空間の造りかた
学習机で勉強をする空間が、学習空間です。
学習机は、別々にレイアウトするより、隣り合わせてレイアウトした方が、兄弟姉妹の動線がシンプルになるため、使いやすい部屋になります。
また、机には学習のためのデスクライトを置くため、学習空間にはコンセントが必要になります。そのため、学習空間の位置は、コンセントのそばにレイアウトすることが、ポイントになります。
学習机のそばにデッドスペース(無駄な空間)がある場合は、[図表3]のように、本棚をそのデッドスペースに設置することも可能です。しかし、基本的に本棚は、次に説明するように収納空間にまとめた方が、片付けやすい部屋になります。
収納空間の造りかた
衣類や学習用品などをしまう場所が、収納空間です。
クローゼットや押入れなど、部屋にすでにある収納のそばに、本棚やオープン棚などを設置し、収納空間を造ります。
本棚やオープン棚には、教科書や辞書などの学習用品や、部活や趣味の物・雑貨などを収納します。[図表4]、[図表5]のように、左右または上下に分けて、兄弟それぞれの管理場所を造りましょう。
1つの部屋を2人で使う場合、この明確な収納分けをすることが大切です。明確な収納分けをすることで、それぞれのテリトリーができ、自分の持ち物に関しては、責任をもって片付けをするようになります。
本棚は、衣類などの収納空間のそばに置いたほうが、物を片付ける収納ゾーンとして空間分けができるため、片付けやすい部屋になります。
しかし、先ほども言いましたが、学習机のそばにデッドスペース(無駄な空間)がある場合は、その空間を利用して、学習机のそばに置いてもかまいません。