いよいよ夏休みシーズン到来。仕事で忙しく、今から旅行の予定を立てようとしている方もいるのではないでしょうか? 飛行機で座席の大半を占めるのはエコノミークラスですが、数が多い分どこを選ぶべきか迷う方も多いでしょう。とくに海外の長いフライトでは、座った席の良し悪しが旅の思い出を左右することも。そこで今回は、『国際線外資系CAが伝えたい自由へ飛び立つ翼の育て方 当機は“自分らしい生き方”へのノンストップ直行便です』(KADOKAWA)より一部を抜粋・再編集し、バンクーバー在住・現役CAのRyucrew氏が語る、座席の選び方のポイントについてご紹介します。
【夏休み旅行の飛行機】エコノミーでも快適に過ごしたい!現役CAが教える「おすすめの席」「避けたほうがいい席」
エコノミーで最も快適なのはどこか?
飛行機に乗るときの座席選びは、長距離フライトでは特に重要なポイントです。座席が快適でなければ、そのフライトは永遠にも感じられてしまいます。ここでは、良席と思われる座席の場所について、目的別にご紹介します。なお、今回のお話は、国際線のエコノミークラスを想定しています。
ビジネスパーソンや深夜便で目的地に向かう方で、機内でしっかり寝たい場合には、静かな席がいいですよね。セクション(前後をギャレー*や化粧室、あるいは座席クラスを分ける壁で区切られたエリア)の中央付近の窓側、それも窓のない席がおすすめです。
窓がないので壁にもたれて寝ることができますし、特に深夜便の窓側は結構寒いのですが、それも窓がないので安心です。ただし、外の景色は見られませんので悪しからず。反対に、ギャレーや化粧室の近くは人の往来が多く騒がしいので避けたほうがよいと思います。
機内で映画を楽しみたい方は、バルクヘッド*席は避けましょう。前方に座席がない=スクリーンがないので、アームレスト*から引っ張り出して見ることになります。それが好きな人であればよいのですが、使いにくいと感じることもありますし、離着陸時には必ず収納しなければならないので、ほかの座席よりも映画を楽しむ時間は短くなります。
また、お客様が滞留しがちな化粧室周りの座席だと、順番待ちのお客様が背もたれをつかむことがあります。そうすると、つかんだ手がスクリーンに触れ、映画が中断してしまうことがあったりもします。
小さいお子様連れの方は、機体後方の席がおすすめです。前方は到着後に早く降りたい方やビジネスパーソンが乗っている印象があります。反対に後方は、小さなお子様連れの方が多いので、お子様が騒いだり泣いたりしても、必要以上に神経質にならずフライトを楽しめるのではないかと思います。
最後部にはフライトアテンダントが待機するギャレーがあり、ミルク用のお湯をもらうといったときにも声を掛けやすいですよ。
また、機材にもよりますが、バルクヘッド席にはバシネット*といって、赤ちゃんベッドを取り付けることができるので、早い者勝ちにはなりますが、赤ちゃん連れのお客様におすすめです。