みなさんは日々の健康管理をどのように実践していますか? 年に一度、人間ドックを受けて医師や栄養士から指導をもらい、自分で工夫をしながら運動や食事改善を実行する、という方が多いのではないでしょうか? そしてその努力がなかなか思うように報われない場合もあり、ストレスや苦労はつきものかもしれません。もっと気楽に、もっと簡単に健康や栄養の管理ができたら夢のようですよね。実はそんな時代がやってくるのも時間の問題かもしれません。デジタル技術やAI活用を通じた異業種企業同士の協業が進み、健康に関するサービス・商品開発がますます活発に展開されています。そこで今回は、“健康・栄養”をテーマに、革新的なテクノロジー活用事例とそれらの組み合わせによって可能になる未来についてご紹介したいと思います。(トップ写真は日清食品の「冷凍 完全メシ DELI 濃厚芝麻醤味の汁なし担々麺」)
栄養コントロールや健康管理は技術に頼る時代へ…AI開発×フードテックの最新コラボ事例

栄養バランスのとれたカツ丼や担々麺!? 人気メニューを大変身させる日清食品のテクノロジーとは?

(左上から時計回りに)「冷凍 完全メシ DELI ナポリ風ベーコン入りミックスピザ」、「冷凍 完全メシ DELI 濃厚芝麻醤味の汁なし担々麺」、「冷凍 完全メシ DELI やわらかロースかつ丼」(著者撮影)
(左上から時計回りに)「冷凍 完全メシ DELI ナポリ風ベーコン入りミックスピザ」、「冷凍 完全メシ DELI 濃厚芝麻醤味の汁なし担々麺」、「冷凍 完全メシ DELI やわらかロースかつ丼」(著者撮影)

 

日清食品が2022年5月から販売している「完全メシ」は、オーバーカロリーによる「肥満」や粗食・小食を原因とした低栄養によって引き起こされるシニアの「フレイル」、カロリーは足りているけれど特定の栄養素が不足する「隠れ栄養失調」など、現代が抱える“食”の課題を解決しようとする、安藤徳隆社長肝入りの新規事業。

 

ブランドの定義としては、厚生労働省「日本人の食事摂取基準」で設定された33種類の栄養素とおいしさの完全なバランスを追求していること。インスタント食品や冷凍食品が持つ簡便さを強みにしながらも、おいしさと栄養バランスを両立させた夢のような商品で、年齢や性別、生活習慣など、一人ひとりの状態に合わせて主要な栄養素がバランスよく適切に調整された「最適化栄養食」の認証を受けています。

 

商品ジャンルは、カップライス(日清カレーメシ)、カップ焼きそば(日清焼そばU.F.O.)、カツ丼、ピザ、ラーメン、お好み焼きなどの冷凍食品、カップスープ、スムージーなど多岐に渡ります。

 

これらのメニューは、前述したように栄養素のバランスが整っていながら、日清食品が持つフードテクノロジーによって“普段の食事と変わらないおいしさ”を実現。今回いくつかの商品を実際に食べてみましたが、言われなければ栄養バランスが整えられた特別な食品だとは到底わからない味わいに、驚きを隠せませんでした。

 

(左から)「完全メシ グリーンスムージー」、「完全メシ ベリースムージー」 、「完全メシ バナナスムージー」(著者撮影)
(左から)「完全メシ グリーンスムージー」、「完全メシ ベリースムージー」 、「完全メシ バナナスムージー」(著者撮影)

 

実はこれらのおいしさの実現は簡単なことではありません。同社がインスタントラーメンなどの開発で培ってきた最新のフードテクノロジーが駆使されています。具体的には次の通り。