ブログやSNSはいまや若者だけのものではなくなり、世代を問わず楽しめるものになっています。日記がわりに使ったり、誰にも言えない思いの丈をこっそり綴ったり……いくら終活であっても、あらかじめ削除してしまうのはもったいない。とはいえ、家族や身近な人に見られるのは恥ずかしい……では、これらの適切な管理方法はあるのでしょうか。行政書士/相続・終活コンサルタントの明石久美氏が解説します。
“墓場まで持っていきたい”ブログやSNS、元気なうちに消しておくべき?「デジタル終活」の正解【終活コンサルタントが解説】
知ってた?Facebook、Instagramの「追悼」機能
Facebookには追悼アカウントという特別なアカウント機能があります。亡くなったらあらかじめ指定しておいたFacebook内の友達が本人のアカウントの管理人となり追悼アカウントに移行させます。
Instagramの場合はアカウント保有者が亡くなったことを申請できるフォームがあり、家族などが必要情報を入力して、亡くなったことを証明する書類を添付することで追悼アカウントに移行できます。
X(旧Twitter)には追悼アカウント機能はありませんが、家族などが必要書類とともに申請するとアカウントは削除されます。
LINEは特に手続きは不要です。電話番号を解約すると数カ月後にはトーク履歴が消えます。しかし、LINEに紐づくデジタルマネーに残高や引き落とし予定がある場合は注意が必要です。
相続人がいない場合は「死後事務委任契約」で解約や削除を依頼できる
亡くなったあとの手続きを依頼できる「死後事務委任契約」では、契約に次のような内容を盛り込むことも可能です。相続人がいない場合は、これらの手続きしてもらいたい人と「死後事務委任契約」を結んでおき、依頼しておくとよいかもしれません。
●有料アプリ、サービスの解約
●ブログやSNSアカウントの削除
●ブログやSNSの閲覧者(フォロワー)への死亡通知
●インターネット上の友人への葬儀の連絡
●スマホやパソコンに残っているプライベートな情報の破棄
必要に応じて、スマホやパソコンにまつわる手続きをお願いすることも検討してみましょう。
明石 久美
相続・終活コンサルタント/行政書士