老子の「勝つ」という概念を体現した「婚活タオイスト」

バーチャル・リアリティからぬけだして、ありのままをみている。

相手に「上」や「下」のレッテルをはらない。

「下」に高圧的になることもないし、「上」にぎこちない態度になってしまうこともない。

自分がVRメガネをはずしているから、相手も心をゆるして、VRメガネをはずす。そこは「道(タオ)」のパワーがはたらく場所である。

いい感じにならないわけがない。

バーチャルリアリティからぬけだせば、「スペック」は幻としてきえる。

そもそも、みんな婚活の「戦場」に参加している。

出会う相手のほとんどは「戦いにつかれた戦士」たちだ。

相手と競いあうより、「海」のように受けいれるほうが、絶対モテる。

結果的に、まわりからみれば高い「スペック」の人をゲットする。

でも、本人にはその自覚すらない。

「為して而も恃まず。」

老子 「道徳経」 51章

――偉大なことをなすが、それを誇ることはない。

まわりからみれば「勝った」のだが、本人には「勝った」意識すらない。

老子の「勝つ」とは、そんな感じなのだ。

これが「めっちゃフツーなのに、なぜかうまくいく人」の正体だと思う。