「人生のピークは18歳。東大に合格したとき」という、しんめいP。32歳で無職になり、離婚して、実家のふとんに一生入ってると思われた彼が自身の“虚無感”をなんとかしようとしてたどり着いたのが「東洋哲学」でした。そんなしんめいPによる著書『自分とか、ないから。教養としての東洋哲学』(サンクチュアリ出版/監修・鎌田 東二)から、東洋哲学の哲学者を紹介します。第1回目は、「実家が太くて」「超ハイスペのひきこもり」だったブッダです。
修行しすぎて死にかける
インドってすごい国である。なんと2500年前から、「自分探し」の本場なのだ。インドじゅうに、人生を修行だけに捧げる「自分探し」のプロが、すでに沢山いた。当時のインドの「自分探し」業界では、「めっちゃ身体をいためつけたら、本当の自分があらわれる」という風潮があったらしい。
業界の新人・ブッダもまずは、その風潮にのっかることにした。その修行の内容がすごい。
「するどいトゲでつくったベッドで寝続ける」
「めちゃくちゃ髪の毛むしりとる」
「めちゃくちゃ息とめる」
こんなことを、毎日やりつづける。めっちゃ息止めると、頭に激痛がはしって、身体がもえるように熱くなるらしい。何やってんねん。思い出してほしい。ちょっと前まで「王子」をやってた人が、自分の髪をむしりたおしてるのだ。
トヨタの社長の御曹司が、急にこんなことはじめたら週刊文春が黙ってないよ。そして、修行中、とにかくメシを食わない。断食である。いまはやりの、ファッション断食じゃない。
ブッダは、こんな苦行を6年間やりつづけた。いやー無理っす。ぼくなら1時間でやめて家もどるな。
しかし、ブッダ、6年修行しても、いまいちピンとこなかった。
だれよりも本気で「苦行」にとりくんだのに、「本当の自分」がぜんぜんみつからない。
それもそのはず。当時でも、50年以上、苦行してる人とか、ザラにいる世界だ。たった6年で「本当の自分」をみつけられるなら、みんなみつけられる。自分探し業界のセンパイなら、「まだまだ苦行がたりねぇな」とおもって、もっと修行をつづけるはずだ。