40年間働いてきて老後は年金で悠々自適に暮らせる。しかし、現実は年金支給額が生活保護支給額よりも少ない。貯金を切り崩さなければ生活できず、たとえサラリーマンとして長くはたらいても「老後も安泰」とはいかないようです。みていきましょう。
年金より生活保護のほうが支給額が多いって、そんなバカな!働く気も失せてくる辛い現実。
老後の生活の基盤となる公的年金ですが、国民年金は満額で月6万6,000円。厚生年金は国民年金との合算で、平均月14万円となっています。ただこれは税引き前。実際は85~90%といわれていますから、12~12万5,000円が手元に残るイメージです。
一方で、生活保護の保護費用は住む地域・世帯人数・年齢によって支給額は異なりますが、東京23区で70代高齢者の場合、持ち家であれば平均月7万円強、賃貸であれば平均月12万7,000円が支給されています。
ワ:年金よりも生活保護のほうが多いの?
そうなんです。年金よりも生活保護のほうが多いケースがあります。さらに生活保護は医療費や教育費など無料になるものが多いですから、実質の差はもっと大きいですね。
コツコツ働いて保険料を納めたのに、少額の年金しかもらえないんじゃ、保険料を払わずに退職と同時に生活保護をもらうほうがいいんじゃない? という声も残念ながら耳にします。
ワ:生活保護の人は訳あって生活保護を受けているのにね。
そうですね。生活保護を受けるのはそんなに簡単ではありません。生活保護制度の利用にあたっては、資産や能力など「あらゆるものを活用」したうえでも、なお収入が基準額に満たないことが要件です。
具体的には、
・余分な預貯金や、車・家・保険などの資産は原則売却するなどして、生活費に充てること
・働くことが可能ならば、能力に応じて働くこと
・年金や他の社会保障制度などが利用できる場合、まずそちらから利用すること
・親族などにできるだけ援助を受けること
保護の決定には徹底的な調査が行われ、親族にも仕送りなどの援助の可否の問い合わせがいきます。
受給が決定しても、所有物、住む場所、お金の使い方に制限がかかり、ローンもクレジットカードも使えません。定期的にケースワーカーとの面談も必要で、生活保護を受けたからといって、直ちに楽になるわけではありません。
それでも、所得や資産があるのに不正に生活保護を受け、贅沢している人もなかにはいるようです。
ワ:むむっ、そういう人もいるのか!
ゆ:一方で本当に生活に困っているのに、生活保護を受けることは恥ずかしいと感じたり、親族に扶養照会がいくことが嫌だったりという理由で、申請しない人もいます。
ワ:ほんとうに必要な人には利用してほしいなあ。
生活保護の考え方は国民の最低限の生活を保証することです。年金収入、就労収入があっても最低生活水準に満たなければ不足額を受給できます。
今後は超高齢化でますます生活保護が必要になる人が増えるでしょう。多くの人に支給できるほどの予算があるのかどうか心配です。
可能な限り自力で老後を頑張りましょう。しかし生活保護が最終手段にあることを知っておくといいですね。
ワ:シゲキさんはやりがいをもって続けられる副収入が得られる手段を見つけられてよかったね。
自分にとっては当たり前にもっている知識でも、一般的に知られておらず、大きな需要があることがあります。これまでの人生で得たものを生かしてお金を稼ぐ方法を模索してみるのもいいでしょう。
ワ:新しい発見がありそうだね!
小さなことでも楽しいと思えることがあれば、生きがいになります。引退前に楽しみごとを作っておくことも大切ですよ。
ワ:は~い!
<ゆめこさんの部屋>
ワ:いててて
どうしたの?
ワ:YouTubeでズンバの動画観ながら踊ったら、腰を痛めちゃった。
ズンバ?なんでまた、ズンバやろうと思ったの?
ワ:肩こりや腰痛に効果があるって聞いて~!
あら!あんた肩こりや腰痛があったの?病院で診てもらわなきゃ!
ワ:ううん。ワイまだ2歳だしお身体悪いところないよ!シニア犬になっても健康でいられるように、予防で踊ってたの。ワイ、腰痛予防のダンスで腰痛になったの。
あらら、見事に逆効果だったわね。
ワ:人生って難しいね!