「葉を見て木を見て森を見て」を例題で理解する

デザインの見方を知ることで、世の中の見え方が変わります。その方法が「葉を見て木を見て森を見て」です。「葉を見る」とは、対象物の具体的なデザインが、「何がどうなっているのか」の要素を発見すること。「木を見る」とは、具体的なデザインが「なぜそのように作られたのか」根拠を考えること。「森を見る」とは、「いつ・どこで・誰が」などを考えて法則化すること。

作り手ではない以上、解釈は多様にあり、葉を見る、木を見る、森を見るには複数の解答がありえます。着眼点の違いで個性もでます。以下の例題では、私自身の「見方」を言語化したもので、デザインを見る過程を学んでいただけると嬉しいです。

例題A:このバナーをよく見て、葉を見る、木を見る、森を見るを考えてみます

出所:
[図表1]例題Aのバナー 出所:『デザインのミカタ 無限の「ひきだし」と「センス」を手に入れる』(KADOKAWA)より抜粋

このデザインの……

葉を見る→隅に配置された図形がカラフル

木を見る→まとめ検索の多様なカテゴリーをカラフルな配色で表現している

森を見る→デザインの対象の数が多い時はカラフルに表現してみる

実践POINT

「要素を発見」→「なぜを考える」→「法則化する」

1つのデザインに複数の「葉を見る」がある

例題Aのバナーは「隅に配置された図形(What)が7色ある(How)」というデザインに着目しましたが、「中央にある2行の文字の両端を揃えている」などまったく違う要素を発見(=葉を見る)することもできます。

出所:
[図表2] 出所:『デザインのミカタ 無限の「ひきだし」と「センス」を手に入れる』(KADOKAWA)より抜粋

このように1つのデザインからさまざまな要素を発見することができるので、個々人の着眼点ごとに様々な解答がありえます。

実践POINT

1つのデザインから複数のテクニックを発見してみよう

デザイン研究所