終活において避けられないのが「財産整理」です。うちには財産なんてないから……と思っていても、実はほとんどの人が“財産持ち”だと、行政書士で相続・終活コンサルタントの明石久美氏はいいます。特別なお金持ちではない“一般人”こそ知っておきたい「お金の終活」について、明石氏の著書『1000人の「そこが知りたい!」を集めました 人に迷惑をかけない終活』(オレンジページ)からみていきましょう。
「うちには財産なんてないから…」は大きな勘違い!? お金持ちではない“一般人”こそ〈お金の終活〉が大切な理由【行政書士の助言】
口座の管理者「自分だけ」では不十分
みんなの声
●口座をひとりで管理していくのが不安
●寝たきりになったら誰が必要な支払いをしてくれる?
今後も使用する口座は「代理人カード」を作成しておくとよいでしょう。代理人カードとは、口座を持つ本人の家族が、本人の代わりに口座を利用できるキャッシュカードです。
病気や寝たきりになってしまったときなどに家族が代理人カードを使って振込や入金・引き出しができます。
家族の利便性を高めることが目的のため、口座を持つ本人が認知症になってしまうと原則的には使えません。クレジットや電子マネー機能はありませんが、日常的な金融取引には十分対応できる一枚です。
代理人カードは口座のある銀行支店の窓口に出向いて作成できます。銀行にもよりますが、ほとんどの場合は家族の同行は不要です。作成したら家族に渡しておくだけで利用できます。ただし、代理人カードは、金融機関によって利用できる人の条件があるため、必ず作成できるとは限りません。事前に口座のある支店に確認することをおすすめします。
定期預金はタイミングをみて解約し、普通預金にお金を移しておきましょう。
明石 久美
相続・終活コンサルタント/行政書士