福島県には、数多くの「源泉かけ流し温泉」があります。なかでも、泉質の良さ、雰囲気、宿の佇まい、どれをとっても「素晴らしい」と、温泉学者であり弁護士でもある小林裕彦氏が絶賛する温泉宿があります。小林氏の著書『温泉博士×弁護士が源泉、とっておきの源泉かけ流し325湯』(合同フォレスト)より、福島県に訪れたら是非足を運びたい、極上の秘湯を堪能できる温泉宿を紹介します。
芳しい硫黄の香りに包まれながら堪能する“至福の時”…源泉かけ流し温泉の宝庫「福島県」が誇る〈極上の秘湯〉5選【温泉博士がおすすめ】
芳しい硫黄臭に包まれながら堪能する「至福の時」
4.高湯温泉 安達屋
高湯温泉は、蔵王温泉、白布温泉とともに「奥州三高湯」と呼ばれます。この温泉地は、標高700メートルくらいの所にあります。
含硫黄-アルミニウム・カルシウム-硫酸温泉です。青白く濁った源泉が美しく、硫黄臭がかなり強烈です。浸かるとこってりした肌触りで、芳しい硫黄臭に包まれながら至福の時を過ごせます。
「大気の湯」と名付けられた露天風呂が実に爽快です。内湯も湯治場の雰囲気があります。
高湯温泉は「源泉かけ流し宣言」をしています。何軒か旅館があって、日帰り施設もありますが、どこもそれぞれ源泉かけ流しで個性的な浴槽の温泉地です。
5.いわき湯本温泉 心やわらぐ宿 岩惣
含硫黄-ナトリウム-塩化物・硫酸塩泉で、59度の源泉をそのままかけ流しています。いわき湯本温泉は比較的、源泉かけ流しが多いのですが、中には加水しているところもあります。
岩惣は浴槽が広いので、高温の源泉をそのままかけ流しても適温になります。浸かると、源泉のみのかけ流しと加水との違いがすぐに分かります。体にガツンとくる感じが、まったく異なります。
浴室に入った瞬間、いわき湯本温泉独特の芳しい硫黄の香りがします。少しキシキシした感じの肌触りですが、湯上がりは肌がすべすべになります。さすが「日本三古泉」の泉質です。
ちなみに、食事は朝食だけですが、実においしいです。
小林裕彦
小林裕彦法律事務所
代表弁護士