「食べる分だけ買って、つくる」はメリットだらけ

冷蔵庫に放置していた野菜やおかずを「そろそろ消費しないと……」と無理して食べるのは本当にしんどいです。いまの食生活では、生鮮品の消費に追われることもなく、食べたい量を少量からつくれるので、気持ち的にもラクです。

家にストックしているのは、煮干しや乾燥大豆、切り干し大根やひじきなどの乾物です。季節にもよりますが、週に1〜2回ほど、野菜や卵、豆腐や納豆を買い足して、献立を回しています。

調味料は、味噌、醤油、オリーブオイル、酢、塩といったところです。マヨネーズやケチャップ、めんつゆなどは食べたければ買いますが、必要になる機会はあまりありません。ソースやドレッシングは、オリーブオイルと塩、酢、醤油で大体代用できます。

調理という調理はほぼしておらず、朝か昼に炊飯だけします。炊飯器の釜に、米(しかも研ぎもしない)、一晩水につけておいた大豆、ひじきを入れ、水が馴染んだら、あとは炊いて終了です。それに味噌をお湯でといて海藻を入れただけの味噌汁と、お腹の空き具合によって豆腐や季節の野菜、納豆、酢につけて柔らかくした煮干しを添えたら、食事準備は完了です。残りのご飯はおにぎりにしておくと、時間が経っても食べやすいです。

味噌汁や煮物用に、昆布やしいたけで出汁をとっていた時もありましたが、それほど好きでもなかったのでやめました。嫌だったり、面倒に感じることをやめていった結果が、いまの食生活です。

もし「丁寧に料理したい」みたいな気持ちになったら、そうした「乾物を一晩戻して出汁作り」のようなこともするかもしれませんし、そろそろ乾物や野菜作りをはじめてもいいなと思っていますが、それは人生後半の楽しみにもう少し取っておこうと思っています。

「体の声」を聞くことで、食生活が整う

食生活を小さくするのに考慮した点は、経済性ではなく、「不便や不満を解消する」ということでした。食事は、何を大事にするかによって内容が全く変わってきます。肉が食べたい、野菜を食べたい、美味しいものがいい、コスパを重視したい……などなど、人それぞれ食事に望むテーマは本当に幅広く、「自分が押さえておきたい」ことをきちんと定めておくのが、自分が必要とする食生活にととのえるコツです。

このことを実感したのは、一時期、節約に重きを置くためにパンとパスタばかり食べて日々を過ごしていたら、トラブル知らずだった肌に吹き出物が大量にできたことがあったからです。自分でも不具合の心当たりがあり、小麦製品や菓子を控えて、米と味噌汁のシンプルな内容に変えたところ、肌の悩みが改善したのです。

これをきっかけに米と味噌汁を中心にした食生活に切り替えて以来、自然と野菜を食べる量が増えていき、乾物が便利で美味しいので食べたくなり、時々はタンパク質も必要そうだから魚や卵を少し足し……という感じで、自然に自分が食べたい食材や食事内容が決まっていきました。

いまは謎の吹き出物もほぼ出現しなくなり、便秘知らずにもなり、贅肉もむくみもずいぶん気にならなくなったと体感しています。

体は本当に正直だと感じます。食事が合っていれば、自分も体もご機嫌です。合っていないと、明らかな不具合が出てくるものです。あれやこれやと頭で考えず、体の声によく耳を傾けて食事を決めるようにしています。
 

かぜのたみ
YouTuber