通夜から初七日までの流れとすべきこと

通夜以降は、あわただしく見落としがちなことも多くあります。全体の流れやポイントをチェックしましょう。

通夜から葬儀・告別式までの流れを確認する

葬儀(葬式)を葬儀社に依頼した場合、手配や準備はスムーズに進んでいくため、全体の流れを把握したら、喪主や遺族がすべきことに注力しましょう。葬儀で最初に行われるのは弔問客を迎えて行われる通夜。通夜は弔問客と故人の最期のお別れで、2時間ほどかけて行われます。開始前に祭壇や供花、供物などを確認したら、15分前には着席しておきましょう。そして読経と焼香のあとに、喪主があいさつをし、通夜ぶるまいの食事を供します。僧侶が通夜ぶるまいを辞退した場合は、代わりに御膳料と御車代を渡しましょう。

通夜までの準備も忙しいものですが、通夜以降もさらにあわただしくなるので、親族分の供花や供物代などは通夜後、すぐに精算しておきましょう。また多くの場合、通夜のあとに翌日の葬儀や告別式の打ち合わせが行われます。

翌日は葬儀の前に、葬儀社が一日の流れを説明してくれるので確認しましょう。その際、故人に送られてくる供花や供物の整理と記録も忘れずに。通常これらは、葬儀社のスタッフや世話役が祭壇に飾りますが、飾る位置や順番は喪主が確認します。並べる順は、近親者は故人と縁が深い順に、それ以外の方は関係が深い順に、棺に近い所から両端に向かって並べます。

初七日の法要までは簡略化され一度に行うことがほとんど

葬儀の時間は1~2時間ほどですが参列者が多いなどの理由で時間がかかってしまう場合は、弔辞や弔電の時間を調整します。また本来は、葬儀と告別式は分けて行われますが、まとめて行われることが多くなってきました。

葬儀が終わったら出棺し、遺族と近親者は火葬場へ向かいます。火葬場で、遺体を荼毘に付せたら、骨上げをして葬儀は終了します。その後、初七日まで法要が続きますが、近年では親族が何度も集まるのが難しい場合もあり、繰り上げ法要として、葬儀後に続けて初七日の法要までを一緒に行ってしまう場合がほとんどです。繰り上げ初七日法要では、多くの場合、僧侶による読経のあと、故人を偲びながら精進落としの会食が行われます。

出所:『身内が亡くなった後の手続きがすべてわかる本』(扶桑社)より抜粋
[図表4]通夜・葬儀・告別式の流れ 出所:『身内が亡くなった後の手続きがすべてわかる本』(扶桑社)より抜粋
出所:『身内が亡くなった後の手続きがすべてわかる本』(扶桑社)より抜粋
[図表5]通夜・葬式・告別式の心得 出所:『身内が亡くなった後の手続きがすべてわかる本』(扶桑社)より抜粋
出所:『身内が亡くなった後の手続きがすべてわかる本』(扶桑社)より抜粋
[図表6]場内での席順 出所:『身内が亡くなった後の手続きがすべてわかる本』(扶桑社)より抜粋
焼香は席次順に行う

通夜、葬儀の席次は、基本的に祭壇に向かって右側が遺族、左側が弔問客です。喪主と、葬儀委員長などの世話役代表は、僧侶に近い上座に座ります。焼香は血縁の濃い順に行うのが一般的ですが、地域によっては名前を読み上げる場合もあります。

心づけの渡し方

葬儀費用とは別に、お世話になった人に渡すお金を「心づけ」といいます。心づけは白い封筒か不祝儀袋に入れて渡すのが一般的で、表書きは「志」「心づけ」とします。なお、公営の斎場・火葬場では禁止されています。

曽根 恵子
株式会社夢相続 代表取締役
相続コーディネイター