あなたは仕事をしているときに「ダルくて、調子が出ない……」と感じたことはありますか? 欠勤するほどではないけれど、倦怠感や眠気、頭痛や腹痛など心身の不調により自身の生産性が低下するという状態を「プレゼンティーイズム」といいます。昨今は「スタッフの健康保持・促進は、中長期的に企業の収益性を高める投資である」と捉える「人的資本投資」という新しい経営の考え方が、重視されています。この考え方において、企業価値を高めるためにプレゼンティーイズムの段階からケアすることが必要となってきます。本記事では「従業員の健康サポートを通じた人的資本投資の推進」の実践と、「オンライン診療」に知見の深い、産業医・精神科医の吉⽥健⼀先生(株式会社フェアワーク代表取締役会⻑)に詳しいお話をお伺いしました。
仕事中の「眠い」「ダルい」…による経済的損失「20兆円」のニッポン。「オンライン産業医」が切り拓く、社員の健康サポートを通じた経営戦略の未来 (※写真はイメージです/PIXTA)

まとめ

 
 

時間に追われる現代人は、多忙であることを理由に診察・治療を後回しにする傾向があります。不調の状態を「当たり前」と感じ慢性的になりやすいプレゼンティーイズムの問題は、個人にとっても企業にとっても大きな課題です。


企業の福利厚生として、オンライン診療をはじめとしたITサービスもミックスしながら産業医を経営参謀として活用することが、企業の長期的な価値向上につなげる投資、人的資本投資のスタンダードになっていくのではないでしょうか。
 

取材協力/株式会社フェアワーク 代表取締役会⻑ 吉⽥健⼀


文/福永奈津美