食と健康の常識は、時間が経って変わったり新事実が発見されたりします。食事管理アプリ『あすけん』管理栄養士の道江美貴子氏による著書『あすけん公式50代からの食べやせ術』では、その新常識が紹介されています。今回は、サプリに関する新事実を本書から一部抜粋して取り上げます。サプリメントを摂れば栄養が補給できるというのは誤解で、実は不足分を補える点では効率的である一方、摂りすぎには気をつけてほしいそうです
サプリメントで栄養補給する際の注意点
食事だけでは補いづらい栄養素も確かにあるので、サプリメントの力を借りて補給をするのはアリ。ただし取り入れる際は、次のポイントを意識してみてください。
まず3食の食事をしっかりと食べることが基本で、あくまで不足分を補うことを意識して。
次に、国産ものと、輸入ものの違い。
国産メーカーのサプリメントは、日本人の1日の栄養摂取基準量などに基づいてつくられているものが多いのですが、海外メーカーのサプリメントは、メガドーズと言って通常推奨される量をはるかに超える量のビタミンやミネラルが入っているサプリメントもあります。特に、脂溶性のビタミンA、D、Eや鉄、カルシウム、亜鉛などの一部のミネラルは、摂りすぎてしまうと体の中に蓄積されて、長期間続くと健康を害することもあります。
食事管理アプリなどでご自身の必要な量を知り、食事から補えない分だけを摂るようにするとよいでしょう。
食事で摂りづらい亜鉛は牡蠣やレバーなどで
食事で必要な量を摂りづらい栄養素のひとつに、亜鉛があります。
亜鉛は免疫機能の維持やホルモンの生成に関わっており、不足すると味覚障害や疲労感を感じやすくなります。1日の推奨量は男性11mg、女性で8mg。この推奨量をとれるように、食べ物とサプリメントを組み合わせて摂取してみるといいですね。
食べ物だと、牡蠣、レバー、牛肉、納豆や、がんもどきなどに含まれています。オートミールにも入っているので、サプリメントに抵抗がある人は、まずはオートミールを朝食に取り入れてみてもいいでしょう。
道江 美貴子
管理栄養士
(株)asken取締役