開かれた新・長福寿寺への道

一度は将来像から全力で遠ざかっていった、僧侶への道が先輩たちからの助言を受けて、徐々に戻ってきました。さらにこの思いを後押ししたのが、バブル崩壊です。今まで好景気の波に乗っていた経営者たちが、次々に倒産に追い込まれていく事態を目の当たりにしました。それだけではありません。家族や社員を残して、自ら命を絶つ人も見てしまった。私は悔しくて仕方がなかった。

「……たった数千万円のために命を落とすなんて!」

数千万円を軽く見ているわけではありません。命と現金を換えることはできない、そういう意味なのです。

1999年。私は父に長福寿寺の後継者と認めてほしいと頭を下げました。妻や4人の子どもたちも、突然、一家の主人が都会の会社員から住職に変わるわけですから、驚いたと思います。でも私の力で、この世を変えたい気持ちが揺らぐことはありませんでした。

そこからの展開は速かった。こうと決めたらすぐに動く、会社員時代の師匠たちの教えが存分に生きていたようです。大学院と研究所で計7年間、仏門を勉強して朝から晩まで1日14時間、勉強づけの毎日。でも心は、10代で行かされた修行よりもずっと充実していました。

その理由は、10年間の社会人経験があったからだと思います。ただ文字面を追う勉強だけではなく、将来の活用方法も並行して考えていました。でも周囲の学生は学者を目指して真面目に勉強している人たちばかり。

「この仏様の教えは、実際の経営ではこう使えるよね」

そんな応用をひたすら並べる私は、学生たちから評判が悪かったようです(笑)。

2011年、仏門と経営学の中間という、特別な立ち位置をもって、私は長福寿寺の第56代の住職となりました。ここまで祖先が培ってきた風習を取っ払い、新しい寺の在り方を提供しています。

その1つに長福寿寺が推し続けている、金運があります。金運は、その人の考え方や行動によって必ず変えられることを、人間コンサルタントでもある私が断言をします。今、年収300万円の人でも、来年には1,500万円になることは夢ではなくて現実です。その方法を紹介していきましょう。

中にはやや厳しい意見もあるかもしれませんが、それが未来永劫の刺激となって、現金となって、あなたの元に戻ってくることをお誓い申し上げます。合掌。

金色に輝く吉ゾウくん(文友舎提供)
金色に輝く吉ゾウくん(文友舎提供)

今井 長秀
長福寿寺 第56代住職