やりたいことがなく無駄な時間を過ごしてしまったり、やりたいことはあってもなかなか踏み出せなかったり、といった状況を経験したことがある人も多いのではないでしょうか。しかし、「何かに夢中になる時間がないことで、時間やお金を浪費し、不安や悩みにもとらわれやすくなる」と、ベストセラー作家の有川真由美氏は警告します。有川氏の著書『お金の不安がなくなる小さな習慣』より、解決策を見ていきましょう。
1日30分、未来のために時間を“投資”する
何歳になってもお金の不安がない人は、お金を貯蓄や投資するだけでなく、未来の自分のために“時間の投資”をしてきた人だと感じます。
時間も、お金と同じで使い方は「消費」「浪費」「貯蓄・投資」の3つ。
ただし、時間の場合は、お金のように貯蓄することができないので、「いま、時間をなにに使うか」がすべてです。
「消費」「浪費」「投資」の違いを少し整理してみましょう。
時間の「消費」は、価値が同等のもの(生活費を稼ぐための労働、睡眠や食事、買い物、通勤など生活時間)に時間を使うこと。時間の「浪費」は、価値が下がるもの(だらだらとネットやテレビを見ること、行きたくない飲み会など)、時間の「投資」は、価値が上がるもの(スキル習得や学びの時間、健康管理の時間、大事な人と過ごす時間、新しい体験をする時間など)に時間を使うことです。
心情の面から考えると「もったいない時間だった」と思うのが浪費、「いい時間だった」と思うのが投資。ときには「しんどかったが、いま考えるとあの時間があったから、いまがある」と思える投資の時間もあるかもしれません。
ほかにも親孝行や旅行は心の栄養になり、自己肯定感を上げる機会、人と出逢ったり、交流したりするのは学びや信頼関係を築く機会なので“投資”といえるでしょう。
そんなふうに、未来の自分の価値を高める時間、自分の世界を広げる時間を、1日30分でも意識してもとうではありませんか。それは未来への“準備”になります。
できれば、最低ひとつは1日のルーティンに組み込んで確保したいものですが、日ごろ、仕事と生活で余裕がないのであれば、休日に2時間など工夫して。
自分を高めることを習慣にしてきた人と、そうでない人の違いは、膨大な時間の差になり、10年後、20年後はまったく違う環境にいるはずです。