「それって、根拠あるの?」「主観だけ?」論争を仕掛けられ、タジタジ

[図表1]

話を「主観vs.主観」に持っていくのがベスト!

理屈ではなく直感的に「これはいい!」と思うこと、ありますよね。仕事をしてても、そういう閃(ひらめ)きでつくった企画のほうが魅力的になることもしばしばです。

でも、そういう企画って、会議で攻撃を浴びやすいのもまた事実。

「思い切って茶色にしてみたらどうでしょう?」

「どうして? 根拠は? 何か確信でもあるの?」

「最近、主婦層はシックな色を好む人が多いように見受けられ……」

「『見受けられ』って何? データとった? 単に君の主観じゃないの?」

……繊細な人は、もうこの時点でくじけてしまいます。否定される辛さ、論破される恐怖に「ひえー、ごめんなさい〜」と、逃げ出したくなります。

でも、そんなに縮こまらなくていいんです。

最初のワクワク感や、これまで培(つちか)ってきたセンスは本物。まずは、自分の感覚を信じましょう!

さらには、論理的でデータ主義の人が、一方的に正しいかというと、そうでもありません。というのも、相手も実は「感覚」で話しているから。「根拠」とか「データ」とか言ってますが、結局のところ単に「その案は気にくわない・よくわからない」ということが多いんです。

その証拠に、あなたが根拠を示してもどうせまた文句を言ってきます。「去年のアンケートでは」→「こんなデータ信用ならない」→「最新の数字では」→「調査範囲が狭すぎる」……。これでは埒(らち)があきません、ネバーエンディングストーリーです。

ですからこういうときは、話を「主観vs.主観」に持っていくのがベスト。

「データは?」と聞かれたら「用意すべきでした、すみません」と素直に謝ります。

そのうえで「ちなみに、課長ご自身はどんな色がいいですか?」と主観に話を移しましょう。もし相手が「個人的には青が好きなんだよね」と言ってくれれば、ようやく伸び伸び話せますよね。

繊細な人は、強く出られると反射的に白旗を挙げちゃうクセがあります。が、怖がらなくてOK。ゆっくり自分のペースで話しましょう。

[図表2]
データ主義の人も結局は主観。怖がり過ぎなくてOK!

五百田達成
作家 心理カウンセラー